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ビストロ シェ・ル・コパン

「やさしいごはん」

おいしい食べ物は人を元気にします。
おいしいものをおいしい季節に食べたいですね。

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このコーナー『やさしいごはん』では

毎回、季節にぴったりの食に関する話題をお届けしていきます。

5週目の今日は、

山鹿市にある「ビストロ シェ・ル・コパン」のマネージャー裕子さん、

シェフの船津健資さんにお話を伺いました。

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「ビストロ シェ・ル・コパン」について教えてください。

「ビストロ・シェ・ル・コパン」はフランス料理店です。

シェフとマネージャーの2人で切り盛りする小さなお店です。

店名は「友だちの家」という意味のフランス語で、

友人のうちに招かれたような気持ちで食事を楽しんで頂きたい、

という思いをこめて名づけました。

場所は山鹿の中心地から三キロくらい離れた鹿本高校裏手

(住所:山鹿市古閑683-1)にあります。

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「ビストロ シェ・ル・コパン」をスタートしたきっかけは何ですか?

シェ・ル・コパンをスタートしてちょうど6年になります。

シェフが山鹿市出身で、いつかは山鹿で自分の店を持ちたいという夢を

ずっと持っていました。20代で山鹿を離れ、主に東京で、そしてパリでも、

トータルで約20年間フランス料理の修行をしてきました。

自分らしい料理、自分らしい店とはどういうものかというのが

迷いなく定まったこの時期のスタートはちょうどタイムリーだったと思います。

おかげさまでこの6年間、たくさんのお客さまに支えられながら、

自分たちのポリシーを曲げることなく、うちらしい料理、

うちらしいお店作りを追求してこれました。本当にありがたいことだと思います。

お店のポリシー、大事にしていること、はどんなところですか?

主に二つあります。ひとつは、「フランス本場の味」です。

日本には、さまざまなタイプのフランス料理店がありますが、

わたしたちがこだわったのはフランスのビストロの味、

つまりガストロミーを追求した高級店ではなく

庶民に愛される大衆食堂の味です。

フランスで昔から食べられてきた家庭料理や、

地方ごとに育まれてきた郷土料理。

シェフ自身がそうした料理をとても好きなので、ぜひ皆さんにも

そのおいしさを知って頂きたいのです。

そのため、料理の味はとくに日本人向けのアレンジを加えていません。

フランス産ビネガー、フランスならではの香辛料や香草を使った

本場の味を提供しています。ムール貝のガーリックバター詰め、田舎風パテ、

牛バヴェット肉のポワレ、鴨モモ肉のコンフィなどが定番メニューですが、

他に季節ごとの特別料理も定期的にメニューに載せています。

もうひとつのこだわり、それは「からだにやさしい料理」です。

フランス料理というとヘルシーなイメージはあまりないかもしれませんが、

うちでは「毎日食べられるフランス料理」を目指しています。

野菜をふんだんに使ったバランスのとれた構成を心がけ、

安全で新鮮な食材を極力使用しています。

とくに野菜は旬の野菜以外は使用せず

(たとえば冬に夏野菜のキュウリやトマトは決して使いません)、

週に一度、有機無農薬農家の「百草園」さんから配達をしてもらったり、

シェフ自身がお店の裏で小さな自家菜園を手がけたりしています。

卵や牛乳などの乳製品は、自然栽培を実践する「玉名牧場」さんから

おいしくて新鮮なものを提供して頂いています。

水に関しても、調理と飲用には山鹿の湧水を汲んでいます。

また、お客さまにお出しするパンは自家製の天然酵母パンを

シェフが毎朝早起きして作っています。

デザート、スープ、メインディッシュのためのソースも、

すべて生の素材からシェフがゼロから手づくりし、冷凍食品、既製品、

旨味調味料、添加物などはいっさい使用しておりません。

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自ら野菜の栽培を行っているそうですね?

うちでは、ありがたいことに、料理を召し上がったお客さまの多くから

「野菜がおいしかった」とおっしゃって頂けます。

メインの食材はもちろん肉や魚ですが、お皿の上にはそれに負けないくらい

たっぷりと野菜を添えてお出ししています。旬の野菜のパワーはすごいです。

焼いて塩こしょうをしてあげるだけでものすごくおいしくなります。

料理人はちょっと手助けをしてあげるだけでよいのです。

今シェフは、農薬と肥料を一切使わない、土と水と太陽の力だけで

野菜を育てる自然栽培のノウハウを独学で勉強しているところです。

自然栽培の野菜は、有機野菜ほど甘味が強かったりパワフルな

おいしさがあったりするわけではないのですが、

しみじみとやさしい飽きのこないおいしさがあります。

実はフランスでももうずいぶん前から、野菜中心のフランス料理を出す

お店が増えてきています。一流レストラン「アルページュ」のオーナーシェフ、

アラン・パッサールがその第一人者ですが、

シェフが尊敬する料理人のひとりです。

今の季節に、一番オススメのメニューは何ですか?

夏野菜の出たてなので、前菜では「ナスの冷製コンソメ煮」。

地鶏卵の温泉卵をのせた冷たい前菜です。

「イワシとジャガイモのテリーヌ」も今の時期ならではです。

スープではトマトとキュウリを使ったガスパチョやカボチャのポタージュ。

メインの食材では醤油のもろみを飼料に混ぜて育てられた

もろみポークのソテーや煮こみがオススメです。

これは菊池市で育てられた豚肉なのですが、豚特有の臭みがない

軽やかな味わいが特徴です。デザートはスモモやダークチェリーのタルト、

晩柑のカンパリゼリー寄せがこの季節は人気です。

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~~~~~メニューのご案内~~~~~

ランチタイムには「本日のメイン」として、

チキンまたはポークを使った料理を提供しています。

コース料金は1100円と2100円のいずれかで、

2100円のコースでは前菜、スープ、デザートもお出ししています。

まずはそちらでうちのお店の味を確かめて頂き、もし気に入ってくださったなら、

ぜひその次はディナーの料理も味わって頂きたいです。

ディナーコースは、前菜、メイン、デザートをそれぞれ4?5種類から

お好きなものをお選び頂けるプリフィックス形式になっています。

コースの種類も、スープとメインのみ、前菜とメインのみ、

前菜とメインとデザート、フルコースなど、

お好きなように組み合わせて頂けます。アミューズやお口直しや

プチフールなどディナーならではの小さなサービスも充実しておりますので、

ゆっくりくつろいでお食事をして頂けると思います。

お飲みものにはフランス産の自然派ワインをご用意しております。

ただし、小さなお店で席数が限られておりますので、

なるべく事前にご予約くださいませ。

なお、大変申し訳ないのですが、料理のスタイルから

小学4年生未満のお子様のご入店をご遠慮させて頂いております。

お問い合わせ先を教えて下さい。

電話番号 0968-44-5605

前日の夜9時までならメールでもご予約を承っております。

詳しくはお店のHP http://www.chezlecopain.com をご覧ください。

営業時間はランチタイム11時半?14時ラストオーダーで15時閉店、

ディナータイム17時半?21時ラストオーダーで22時閉店です。