9/2「コン・ファンク・シャン」
今日は、ちょっと気の毒な運命を背負ってしまった
悲運のファンク・グループを紹介しました。
カリフォルニア州ヴァレイホ出身の7人組、コン・ファンク・シャンです。
彼らは1969年結成で1972年にレコード・デビュー。
本国アメリカではそれなりにヒットも飛ばし、
着実に人気を伸ばしていましたが、
ここ日本ではちゃんとレコードが発売されなかったり、
プロモーション不足もあり、なかなか知名度が上がりませんでした。
それでも当時ディスコに通っていたような人たちには強力なファンク・チューン
「ファン・ファン・ファン」をはじめ、大きな支持を受けていたのです。
そんな中、1981年にシングル・リリースされ、ラジオリスナーなどの
一般の音楽ファンに認知されるスマッシュ・ヒットとなったのが「タイトなあの娘」。
やっとブレイクしたかと思いきや、なーんか様子がおかしいんです。
ラジオDJは“小型版アース、ウインド&ファイア”という紹介しかしないのです。
確かにこの曲、アース、ウインド&ファイアにとてもよく似ていました。
どの曲に似てる、というんじゃなく、全体的に雰囲気がそっくりなんですね。
悪いことに、もうこのころは離れていましたが、
初期の頃の彼らのプロデューサーは
アース、ウインド&ファイアと非常に関係の深い人だったのです。
そうなると世間というものは“あーあ、やっぱりねー”という空気一色に
染まってしまいます。
すっかり“そっくりさん”のレッテルを貼られてしまったんですね。
彼らの名誉のために言いますと、確かにアース、ウインド&ファイアには
弟分・妹分グループ(例えばエモーションズ)がたくさんいましたが、
彼らは全く関係ありませんし、西海岸出身ですが、腕を磨いたのは
南部のメンフィスで、スタックスのハウス・バンドが出発点。
サザン・ソウルの伝統から出てきた人たちなんです。
アメリカではこの曲以上のヒットもたくさんあるし、
もっとヘヴィなファンクやディープなバラードで、
そんなにアース、ウインド&ファイアに似てはいないんです。
これ1曲だったんです。
しかしこの1曲が、うーん、やっぱり似ています・・・かね。
皆さんはどう思われましたか??