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12/16 クイーン

今日は「クイーン」を紹介しました。

クイーンといえば、1970年代に青春を送った

日本のロック・ファンにとって”特別“な存在で別格であり続けた

偉大なバンドですが、一言で表すと、アイドルでありヒーローであり、

要するにスターだったと言うしかないでしょう。

古今東西、“男性からの評価”と“女性による人気”を両立させ、

しかも長続きしたロック・バンドはクイーンしかいないのです。

そしてそれを支えたのは、言葉は悪いかもしれませんが、

“お客様は神様です”的な強烈な芸人根性でしょう。

ファンの要望には全部応えますよ、でも古いファンも絶対に裏切りません、

というような、クイーンらしさを決して捨て去ることなく音楽性を拡大する姿勢、

と言い換えてもいいと思います。

メンバー4人中3人がリード・ヴォーカルをとれ、

全員がシングル・ヒット曲を書けるにもかかわらず、

誰一人アート指向に走ることなく、

下世話ともいえる大衆性にとどまったことも奇跡的。

そのためにも政治的・思想的メッセージは音楽に込めないで

娯楽に徹したのもポイントでしょう。

そんな中、一番人気の「ボヘミアン・ラプソディー」は珍しく、

アフリカ生まれでインド育ち、

ゾロアスター教徒でゲイという、物理的にも精神的にもボヘミアン、

つまり放浪者であったフレディの心情を吐露したシリアスな内容と、

アカペラ、バラード、オペラ、ハード・ロックを融合させた

アート指向の爆発した名曲と言われています。そうかもしれません。

ですが、心情を深読みせずとも物語としてよく出来ていますし、

アートと呼ぶにはオペラ部分の「ガリレオ~」という虫のような

変な声はありえないでしょう。

それに本当にアート指向ならばこの時代ですから、

20分の大作に仕上げてもいいところを

6分にまとめた大衆性にこそ価値があると思うんです。

“エンターテインメント以上に意味のある音楽はない“と言い切る

クイーンらしさに溢れた名曲ではないでしょうか。

今日お届けしたのは、1975年、全英9週連続1位、全米9位の曲、

クイーンで「ボヘミアン・ラプソディー」でした。