「サトウ食品工業株式会社」のヒミツ
今日は、
「サトウ食品工業株式会社」の渡辺今日子さんにお話をうかがいました。
~~~~~佐藤食品工業 株式会社 会社概要~~~~~
会社設立:昭和36年
事業内容:包装餅・包装米飯製造販売、その他
http://www.satosyokuhin.co.jp/
「サトウ食品工業」という社名の由来を教えて下さい。
創業者の佐藤勘作がはじめた「佐藤勘作商店」から、現在の社名になりました。
当初は、白玉粉を販売していましたが、昭和33年からのし餅の製造を始めました。
「サトウ食品」というと「サトウの切り餅」がロングセラー商品としておなじみですが、
この商品の開発時のエピソードを詳しく教えてください。
まず、いつごろ? どんなきっかけで開発することになったのですか?
~加熱殺菌餅「サトウの切り餅」の開発~
●現在のお餅がひとつずつ包装されている「サトウの切り餅」よりも前に3個連なった加熱殺菌餅「サトウの切り餅」が大ヒットしました。
●昭和48年発売で、西川峰子さんが「サトウの切り餅、あ、モチモチ、モチモチっと!」と歌って、全国的な知名度アップになりました。
● この切り餅で元来カビるものだった餅が、カビないで長く保管できるようになりました。
~「サトウの切り餅 つき立てシングルパック」の開発~
●加熱殺菌しないで、つきたての風味そのままのなま餅を無菌パックする技術を開発し、
昭和55年に発売しました。
●さらに、昭和58年に餅をひとつずつ袋に入れるように進化させ、おいしさと使いやすさが
評価されました。
●今でも当社の主力商品としてロングセラーが続いています。
~パリッとスリットの開発~
●ロングセラーの「サトウの切り餅 つき立てシングルパック」ですが、昭和58年以後も
品質向上のためのマイナーチェンジを繰り返しています。
●中でも平成15年には「サトウの切り餅 パリッとスリット」に前面切り替えされました。
●「パリッとスリット」は餅の表面に切れ目を入れることで、こんがりふっくら焼くことのできる餅に
仕上げました。
全体にきれいに焼きあがるので、食べたときに中はもっちり、外はパリッと焼き餅のおいしさが
堪能できます。
さらに、切れ目から手で割れるので、ミニサイズで焼いたり、巾着餅やグラタンなどお料理にも
使いやすいという便利機能も加わりました。
●私が入社したときには、すでに「サトウの切り餅 つき立てシングルパック」が主力商品として
確立されていました。
●パリッとスリットの開発にはかかわりましたが、どこにどれくらい切れ目を入れると効果的か、
オーブントースターの機種によって焼き上がりが違うのかなどなど、当時は日々100個、
200個の餅を焼いていました。
開発のポイントはどこでしょうか?
おいしさと使いやすさの追求です。
その他、「サトウ食品」の商品に関する面白情報などありましたら、お願いします。(お餅以外の商品でもかまいません。)
お正月に鏡餅はかざりましたか?
平成5年に「サトウの鏡餅」を発売しました。
「鏡餅だって食べ物だ」というポリシーで、成型容器いっぱいに餅が詰め込まれて、大きくて食べづらかったそれまでの鏡餅に変わる、まる餅を詰めた鏡餅を販売しました。
1月11日は鏡開きですから、ぜひ鏡餅を食べてください。
他に、開発秘話などのエピソードがある商品がありましたら教えてください。(お餅以外の商品でもかまいません。)
スライス切りもち 平成18年から発売しています。
お鍋やしゃぶしゃぶ、お好み焼き、ラーメンやうどんにいれる・・・など
切り餅とは違ったアレンジが楽しめる商品です。
切り餅ではトップメーカーですが、スライス餅は後発で、すでに各社が発売済みだったので、
「サトウらしさ」にこだわった商品設計をしました。
他のメーカーよりちょっと厚めで、うす餅ながらも餅の食感、もっちり感を大切にしました。
5枚を一袋に入れて商品化し、サトウらしさが支持され好評をはくしましたが、お客様より5枚がくっついてはがれず、無理にはがすと割れてしまうとい苦情が出てしました。
餅が固まったばかりの時は、まだ粘りがあるので、ここで重ねて包装すると、保管の方法によっては、重なったところがくっついて固まってしまい、はがれなくなることを突き止めました。
そこで、餅の表面がべたつかせない製法にバージョンアップ、サトウの信念「おいしさとつかいやすさ」を達成しました。今では、くっついて困るという苦情もなくなりました。
そのほか、オススメの商品やサービス、キャンペーンなどPRしたい案件があればお願いします。
サトウ食品のもうひとつの主力商品は「玄関開けたら2分でごはん」の「サトウのごはん」です。
切り餅同様の無菌パックで、「おいしさと使いやすさ」を追求しています。
サトウ食品のHPでは、餅やごはん のレシピを紹介しています。
餅は、各種雑煮のレシピなど、伝統的な食べ方の紹介もしていますが、
それ以外は餅もごはんも「簡単、スピーディー」を基本にして、レシピを考案しています。
忙しい朝ごはん、簡単に済ませたい昼食、お餅スイーツなどがごらんいただけます。
また、「お手軽、節約レシピ」として、節電に考慮したレシピやご家庭の常備品を使ったレシピも紹介しています。
ぜひ、参考にしてみていただきたいです。
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
詳しくはここ↓