今日は、NPO法人きらり水源村の企画運営を行なっていらっしゃる
松崎勝己さんにお話をうかがいました。
「NPO法人きらり水源村」「きくちふるさと水源交流館」の活動について
教えて下さい。
設立の経緯から…
平成12年(2000年)3月、菊池市立菊池東中学校(旧水源中学校)が
廃校となる。戦後、地域住民の協力で建てられた学校は
(土台の石は子ども達が毎日運んだ)地域にとって
思い入れが強い木造校舎だった。
「校舎を残すために、なにかできることはないだろうか」
子ども達が消えた校舎を新しい施設として、
グリーンツーリズムの拠点として活用するために地域住民が立ち上がった。
校舎は「きくちふるさと水源交流館」と名を変え、
交流館を運営しイベントや取組みを企画する「NPO法人きらり水源村」も設立。
(NPOの理事は地域住民)
NPOでは4つの事業(地域活性化事業、都市農村交流事業、
自然体験活動支援事業、自然環境保全事業)を柱に活動を展開している。
具体的な取組みとしては、農業体験や自然体験を提供するプログラムから、
地域を育てる取組み、グリーンツーリズムを推進するイベント、
新規就農支援などを行っている。
昔懐かしい雰囲気の木造校舎を活用した「きくちふるさと水源交流館」は
菊地市所有の施設。
市から委託される形で地域住民が設立したNPOが運営。
現在、職員(準職員含めて)7名。
中学校時代の教室、グラウンド、体育館も面影を残したまま
今も様々に活用されている。
音楽室だった教室はレストランとして生まれ変わり、地元食材の料理が人気。
宿泊施設として宿泊棟、お風呂、自炊設備などを完備。テント泊も受入。
継続している主な活動
◆おいしい村 農業体験や自然の中での生活・遊びを体験し、
自然を学ぶプログラム。月1回
◆森の楽校づくり 森林体験プログラムの提供や放置竹林の解消、
間伐材資源の活用など。
◆ふるさと楽校 「農(アグリ)×業(ビジネス)」をキーワードにした
実践的ワークショップ
◆新規就農者受入支援 NPOの野菜部が指導。現在3名を指導中。
◆廃校利用視察受入 昨年は全国から16団体約300名を受入。
◆水源ばぁば
イベントの度に料理を提供してくれる料理上手のお母さんたち。料理は大人気!
松崎さんのプロフィールを教えてください。
1965年生まれ
宮崎県延岡市出身 既婚 子ども二人(娘4歳、息子1歳)
子どもの頃、足が速くて力持ち。
肥後守(ひごのかみ)を常に持ち歩き、木々を使って遊び道具を
作ったりする工作好き(技術職だった親父の影響)。
釣り好き(中学校までは週に1回)スポーツは相撲(ちびっこ横綱)、
柔道(初段)、野球(レフト)、ソフトボール(ピッチャー)。
高校時代に友人と映画づくりにはまる。
熊本大学への入学がきっかけで熊本へ。
映画研究部 くまもと映画祭実行委員
建築学科に入るも、映画づくりの延長で映像の世界(マスコミ)に就職
テレビ番組制作のカメラマン、ディレクターとして約20年程マスコミに関わる
昨年、現在の「NPOきらり水源村」(企画運営)へ転職
松崎さんが、「NPO法人きらり水源村」に転職されたきっかけは何ですか?
子どもの環境、自分の健康のため、田舎暮らしをしたいと考えていた
(奥さんも同じ思いだった)。
同僚には40歳ごろには「土に返る!(田舎暮らしをする)」宣言をしていた。
また将来的に宮崎で暮らしたいとの思いもあり、
宮崎で生計をたてるスキルが欲しかった。
田舎暮らし夢みていたときに「暇な時間に農業できます」の募集の文字に
惹かれNPOの門を叩く。
「1名募集」という就職の可能性の薄さにあまり期待をしなかった気楽さが
幸いして合格。
昨年から現在の「NPOきらり水源村 企画運営」の仕事に就く。
現在たくさんの体験プログラムがあるそうですね?
そうですね、ちなみに今日持ってきた「竹笛」などもあります。
~~~実践~~~
ちなみに、このやり方は地元の方に教えてもらったんです。
「活動」での苦労、やりがいなどあれば教えてください。
「NPO」について何も知らない状態で就職したので、
一般の企業とは違う組織の成り立ちや、
地域との繋がりに戸惑いながら今日に至ります。
NPO、地域づくり、グリーンツーリズムなど、まだまだ勉強中。
あとは、約330世帯、約1150人の水源地区。
同じ苗字が多い地区もあり、組織に関わる多くの方のフルネームを
覚えるのが結構大変でした。(基本、下の名前で呼び合ってます。)
その分、一度に多くの親戚が出来た感じ。とても大きな家族のようです。
その他、マスコミの仕事場は比較的街の中心部だったため、
まわりに自然が多い田舎の事務所は想像以上に静か
(テレビ、ラジオもありません)。
静かすぎて最初の数ヶ月は落ち着きませんでした。
聞こえる鳥の声の種類が会話のネタだったりします。
今一番楽しいのはどんな時ですか?
交流館近くに畑を格安で借り、野菜を育ててています。
健康的な野菜を味わえること、
そしてなにより4歳になる娘との畑仕事は楽しい。
11月27日(日)の「水源・食の文化祭」について教えてください。
子どもの頃に食べた懐かしい料理、
おばあちゃんにつくってもらった田舎料理・・・
各地域にはそれぞれの地域に根付いた「手作りの味」があります。
経験と歴史に培われた「地域の家庭料理」を皆さんに知っていただくことや、
それを子供や孫の世代に伝えていくことは大事なことです。
手作りの家庭料理を持ち寄り、それらを展示・試食、
更には食に関する意見交換会を行うイベントが『水源食の文化祭』です。
毎年恒例の『食の文化祭』は今年で7年目。
昨年は14グループの方々が出品。
46品もの料理で会場にずらりと並び、約200名の一般参加者が来館し、
料理を囲んだ交流が行われました。
今年も約50品目の料理を食べながらの交流会はもちろん、
『きらり弁当コンテスト』や親子で参加できる『水源ばぁばの料理教室』
(子どもだけの参加もOK)なども開催。
水源ばぁば=きらり水源村加工部・料理上手の元気なお母さん達。
また、イベントステージでは菊池の劇団『劇団に”ゃあ』、
八重山モンキーの樋口さんや進藤久明さんの熱いライブも開催予定です。
今回出品していただいた料理は『おいしいレシピ集』としてまとめ、
地域の食の伝承や郷土料理体験プログラムなどに活用します。
つまり、食の文化祭は
「500円で手作り郷土料理が食べ放題の楽しいイベント」ってことです。
「きくちふるさと水源交流館」の館内に
「NPO法人きらり水源村」事務局があります。
住所: 菊池市原1600 NPO事務局 0968-23-4011
ホームページ: http://www.suigen.org
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