企業にまつわる気になる疑問を解決する「会社のヒミツ」。
今日は「株式会社コロナ」のヒミツに迫ります。
「株式会社コロナ」の本社は新潟県三条市にあります。
1937年(昭和12年)加圧式石油コンロで創業。
1955年(昭和30年)にわが国初の加圧式石油ストーブを開発し、全国展開。
九州は1958年(昭和33年)に福岡出張所(現福岡支店)を開設。
以降、石油暖房機器のリーディングカンパニーとして現在に至ります。
お話を伺ったのは、株式会社コロナ 広報室 副部長の杉本昌義さんです。
Q1「コロナ」という社名の由来を教えてください。
コロナの50年誌によりますと、創業前の1935年(昭和10年)に創業者内田鐵衛が石油コンロの研究中、暗がりで見つめたコンロの青色の炎が、学校で実験中に見たコロナ放電の発光色と似ていることに気がつき、それに太陽のコロナ(皆既日食の際に太陽の周りに広がる真珠色の光芒)にイメージを重ねあわせ名付けたものです。太陽のコロナは会社案内の表紙にもなっております。
「コロナ」は商標登録ということで、いわゆるブランド名でした。
1937年(昭和12年)の創業からの商号内田製作所を、1992年(平成4年)に長らくブランド名として既に広く世間に知られていた「コロナ」に変更しました。
Q2「コロナ」は、どんなイメージの会社を目指しているのですか?
コロナの創業精神は「誠実と努力」です。
・経営とは信用を得ることである。実践すべき道を忠実に実行する誠実な経営に徹する。
・誠を尽くして努力をすれば不可能はない。必ず道は拓ける。
コロナの想いは「感謝と感動」です。
・ お客様や社会への感謝と人に尽くすことを忘れずに、夢と希望を持ち、明るく、仲良く、喜んで働ける「明朗」「愛和」「喜働」のやる気集団を目指したい。
・ お客様から感動していただけるような、夢のある商品を生み出すことに情熱を燃やし続けたい。
コロナの企業理念としては
「あなたと共に夢・・・新たなライフシーン・・・を実現しお客様に喜んでいただけるコロナ」
~快適・健康で環境にやさしい心豊かな生活になくてはならないころなでありたい~
Q3「コロナ」は、石油ストーブやファンヒーターで有名ですが、
もっともヒットした商品は何ですか?
累計でどのくらい売れた商品ですか?
1995年(昭和30年)に日本初の加圧式石油ストーブを発売して以来、その燃焼技術を基礎として進化してきましたが、現在も電気を要しない「ポータブル石油ストーブ」を生産・販売しています。
Q4上記商品の開発ポイントがあれば教えてください。
昭和30年当時の暖房は、こたつやあんか、煉炭ストーブが主流。電気やガスのストーブはあったが、庶民には高嶺の花だった。石油ストーブは輸入品がわずかにあったが、燃焼が悪くニオイが強かった。ストーブの開発には、コンロで培った独自の燃焼技術が生かされた。新商品は火力が強く、完全燃焼により臭気が残らない上、ハンドル一つで簡単に操作できた。燃料費はガスの半分。火鉢などの局所暖房から、部屋全体を暖めるものへ認識を一変させた。「日本の暖房を変えた」とも言われ、石油ストーブの黄金期が幕を開けることになります。
2011年の東日本大震災では、石油ストーブは停電した避難所で暖房としての機能のみならず、調理や暗がりの灯りとして役立ち、防災用品として見直されました。
Q5「コロナ」の歴史の中でもっとも印象的な出来事は何ですか?
創業の精神である「誠実と努力」で社会に貢献した象徴的な出来事を紹介いたします。
1961年(昭和36年)と1963年(昭和38年)は「三六豪雪」「三八豪雪」と呼ばれる厳しい冬で、本社・工場のある三条市の積雪は4mに達しました。道路、鉄道が不通となる中、全国から届く注文に少しでも応えようと、猛吹雪の中、全社員が完成したばかりのストーブを担ぎ、4㌔先の信濃川船着場まで運んで出荷し、注文に間に合わせました。
「いついかなる時も、お客様を第一とした『誠実と努力』の精神を貫いた出来事」として、伝え継がれています。
近時では、2004年(平成16年)7月に本社・工場付近を流れる五十嵐川の堤防が決壊、本社工場が2m近く水に浸かりました。また、同年10月には中越地震で長岡工場が、2007年7月には中越沖地震で柏崎工場が一部損壊し、生産や物流に影響がでました。
これらの未曾有の災害に対して、お客様・お取引様の温かいご支援とグループ総力をあげた復旧活動により、早期復旧を図ることができました。
Q6そのほか「コロナ」に関する面白いエピソードなどあればお願いします。
オンリーワン・ファーストワンの技術
○エコキュート
2001年世界で初めて家庭用エコキュートを商品化しました。エコキュートは大気の熱を上手にくみ上げて、投入する電気エネルギー以上の熱を生み出す高効率な給湯機です。
コロナエコキュートはお湯を沸かす技術に加え、「貯める技術」「使う技術」を組み合わせ、さらなる効率化を実現しています。その技術は高く評価され、これまで数々の賞を受賞しました。
○ よごれま栓
石油ストーブ、石油ファンヒーターのタンクに採用されている「よごれま栓」は音、色、指先の感触でロックを確認できるもので、給油の際に手、あるいは床に灯油が付いてしまう、また、確実なロックが確認しづらいといった悩みを解決しました。
1987年(昭和62年)から順次採用され、現在はほとんどの機種に搭載ています。
*夢のある技術
○ナチュラルクラスター技術
独自の特許技術「ナノサイズ(超微細)水破砕技術」によって、霧やもやの1/1000というナノサイズの水粒を安定的に大量に生成する技術です。生成されたナノサイズの水粒は、お肌や髪の美容・健康に加え、お部屋の加湿・消臭・除菌・空気清浄などにも効果的です。
水は全ての生命の源。自然との共存を目指すコロナは、水の力を活かして快適・健康で環境にやさしい新たなライフシーンを実現します。
○地中熱ヒートポンプ
地中熱は再生可能エネルギーのひとつとして注目されています。地中の温度は季節に関係なく1年を通してほぼ一定です。地中の熱を効率よく、夏は冷房、冬は暖房に利用するのが地中熱ヒートポンプです。東京スカイツリーで冷暖房に利用されるなど注目を浴びている技術です。
また、昨年9月には地中熱と空気熱を融合させた家庭用ヒートポンプ式温水暖房「ジオシスハイブリッド」を発売し、先ごろ平成26年度の「省エネ大賞」を受賞いたしました。新たに開発した新工法「パイルファイブシステム」と組み合わせることで、課題であった高額な工事費用を約1/4に低減する画期的なシステムとなりました。今後、九州を含めた全国に普及拡大が期待できます。
Q7「コロナ」のCMに関するエピソードなどあればお願いします。
2000年(平成12年)から2009年(平成21年)までウルトラマンシリーズのCMをお届けしていました。石油ファンヒーターの給油サインをウルトラサイン名付けて、ウルトラマンを起用することで機能訴求を図ったものです。
当社で最も長くCMに登場していただいた俳優さんは田中邦衛さんです。1980年代から1996年まで暖房のコロナを「温かいイメージ」で伝えていただきました。
最近では、今シーズンのファンヒーターの新機能「秒速タイマー」をアルビレックスランニングクラブ所属で女子400mハードルの日本記録保持者久保倉里美選手を起用し、その速さをアピールしています。また、ナチュラルクラスター技術を用いた美容健康機器「ナノリフレ」のCMではモデルで女優の山本美月さんを起用し、きれいで爽やかなイメージを伝えました。
Q8「コロナ」は、さまざまな社会貢献活動も
行っているそうですが、詳しく教えて下さい。
*研究開発支援
創業者内田鐵衛の意志と活動を受け継ぎ、地元新潟県におけるエネルギー資源利用の科学技術向上を支援するため、1994年(平成6年)に内田エネルギー科学振興財団が設立されました。県内の大学などに対する助成や、各種講演会の開催など、技術振興促進活動を行っています。
*社会福祉支援
毎年、福祉施設などを対象に、コロナ商品をプレゼントする「コロナ快適住環境福祉増進制度」を1994年(平成4年)より実施しており、各施設の方々に喜んでいただいております。
*災害支援
東日本大震災をはじめ、度重なる自然災害の被災地に対し、コロナの暖房や空調等の製品を迅速にお届けしております。
とりわけ、電源が不要なポータブル石油ストーブは「電気やガスなどのインフラが寸断された中でも使用でき、とてもありがたい」と被災された方々から感謝のお言葉をいただいております。
*その他:文化支援、スポーツ振興、次世代育成支援などです。
Q9そのほか、オススメの商品、
サービス、キャンペーンなどPRしたい案件があればお願いします。
今まさに、インフルエンザが流行期にあり、春先にはPM2.5、花粉症で悩む季節となります。ナチュラルクラスター技術を用いた「ナノフィール」「ナノリフレ」が有効です。
多機能加湿装置の「ナノフィール」は広いお部屋、集合スペースにうるおいを与え、ニオイない清潔で爽やかな空間をつくります。「ナノリフレ」はパーソナル用として「いながら美容保湿」に最適で、さらに花粉からあなたを守り、PM2.5にも効果があります。
是非、体験してください。
●ナノリフレ nanorefre
●エコキュート
高圧力パワフル給湯 薄型・ デザインエコ
●外気温度-25℃でも運転可能な寒冷地向けエアコン「冬暖」
●石油ファンヒーター WXシリーズ
株式会社コロナ オフィシャルサイト
http://www.corona.co.jp/
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