7月26日(木)の名盤は…
今日は「エイジア」を紹介しました。エイジアは、
元イエスのスティーヴ・ハウ、同じく元イエスのジェフリー・ダウンズ、
元キング・クリムゾンのジョーン・ウエットン、
元ELPのカール・パーマーという、70年代イギリスを代表する
プログレッシヴ・ロック界の猛者4人で結成された
80年代のスーパー・グループです。
このプログレッシヴ・ロック(略してプログレ)は、
クラシックやジャズなどの要素を取り入れた、非常に複雑な構成の
ドラマティックな大作主義のロックで、
これを80年代風に曲をコンパクトにまとめ、ドラマティックさはそのままに、
わかりやすくキャッチーなメロディで仕上げる、
というコンセプトで出発したのがエイジアでした。
その結果、70年代には考えられなかったシングル・ヒットを生み、
初めて世界的な一般大衆人気を獲得することとなったわけです。
中でも1982年のデビュー・シングル「ヒート・オブ・ザ・モーメント」は、
全米4位を記録する大ヒット・ナンバーです。
ちなみにこの曲の出だしとサビメロ、
バグルズの「ラジオ・スターの悲劇」という曲にそっくりなんです。
それもそのはず、この曲の作者、元イエスのジェフリー・ダウンズは、
その前はバグルズのメンバーで、
「ラジオスターの悲劇」の作者の一人でもあるのです。
この2つの曲、もちろん歌詞は全然違いますが、
構成的にはほぼ同じ曲と言い切ってもいいと思います。
同じ曲がアレンジを変えるだけで、まったく別物に仕上がってしまう。
ある意味、音楽のマジックと言えそうですね。