あらゆるジャンルの注目の人にインタビューするヒューマンラボ。
今日は、NPO法人 介助犬協会キスメットの訓練担当
山中彩紗子さんをゲストにお迎えしました。
Q1.ご出演の方のお名前と職業・所属を教えてください。
名前:山中彩紗子(ふりがな)やまなかあさこ
所属:NPO法人 介助犬協会キスメット 訓練担当
プロフィール:1987年12月31日生まれ(25歳)
山羊座 O型
専門学校卒業後は県内の警察犬・家庭犬訓練所に
見習いとして住み込み、
その間様々な訓練競技会にて優勝入賞多数獲得。
現在の理事長(訓練所所長)と共にNPO法人をたち上げ、
介助犬協会が設立される。
過去・現在の経歴:専門学校講師、人材育成 ドッグトレーナー科
講師、各イベントのデモンストレーション、介助犬協会キスメット
訓練担当、Dog Training Acyaco 代表
ホームページ、ブログなど
(協会)
Q2.「NPO法人介助犬協会キスメット」の基本情報を教えてください。
(名称)NPO法人 介助犬協会キスメット
(所在地)宇土市栗崎町958番地
(問い合わせ先)上記のHPもしくは「介助犬 熊本」で検索
Q3.「NPO 法人介助犬協会キスメット」とは
具体的にどんな仕事をしているところですか?
・介助犬の育成
・介助犬訓練士の養成
・補助犬の普及啓発活動
Q4.介助犬の養成とは、具体的にどのようなことを
訓練するのですか、詳しく教えてください。
☆生後2~5ヶ月
※様々な環境を体験させる
・子供、大人、老人、性別問わずたくさんの人に合わせる
・動物(犬、猫、鳥など)に慣れさせる
・人通りが多い場所、車や大きな音がする場所に連れて行く
・排泄トレーニング、ハウストレーニング
☆生後5~12ヶ月
※基本訓練(英語)
座る(sit)、フセ(down)、待て(stay)、休め(wait)
来い(come)、左側につく(heel)、右側につく(side)
くわえる(take)、渡す,離す(give)、褒める時(good)、叱る時(No)
☆生後12~24ヶ月
※介助動作(英語)
押す(push)、引っ張る(pull)、前肢を上げる(up)、
持ってくる(bring)、
その他ユーザーのニーズに合わせて変えていきます。
Q5.介護犬の認定試験とは、どんなテストがあるのですか?
具体的に教えてください。
④の訓練をユーザー(障害者)と一緒に受けることになります。
④の訓練をスーパー、公共交通機関、飲食店などで実施します。
④の訓練以外では、音などの誘惑に耐えられるか、
決められた場所で排泄ができるかなどが項目にあげられます。
試験は厚生労働省が指定する法人で行われます。
Q6.「NPO法人介助犬協会キスメット」では、
現在何頭が訓練中ですか?
候補犬たちをご紹介ください。
現時点での段階では1頭です。
名前:ハル(1歳半)
犬種:ラブラドール、レトリバー(ブラック)
性格:作業意欲が高い 喜んで指示に従う
人が大好き 遊び好き
Q7.これまでの活動の中で、最も印象深いエピソードをお願いします。
補助犬同伴可のステッカーが貼られている飲食店や百貨店、
スーパーを見かけたり、実際にお店に足を運んで当協会の活動を
話すことがあるのですが、某スーパーに候補生の訓練場所を
提供していただけないかという依頼をお願いしたところ、
「今まで補助犬が来たという例がなく、
一応ステッカーは貼ってはいるが、実際に補助犬が来た場合、
食品コーナーには補助犬は同伴できないことになっている。
もし、来店された場合は係員が代わりに補助犬と待機、
ユーザーに付くという形を取る。」という返事が返ってきました。
海外では飲食店でも食品コーナーでも介助犬は
必ず同伴できることになっています。
ステッカーが貼られているという事は店内はどこへでも
介助犬は同伴できると思っていたのですが、
施設によって介助犬に対しての受け入れ方が違うので
とても悲しい気持ちになりました。
Q8.介助犬にとって、これからの課題はなんですか?
・育成資金の不足
現在は基金、寄付、会費でまかなわれているが圧倒的に不足している。
・介助犬=介護犬と思っている人が多い
介助...自分の判断で指示ができる 50%
他人からの補助 50%
介護...他人からの補助が100%必要
自分で判断することが難しい
※介助犬=介護犬ではない。
・介助犬の認知度の低さ
☆盲導犬は知っているけど「介助犬」って何?という声が多い。
☆認知度が低いことで飲食店や公共の施設で断られることもある。
・介助犬候補生(介助犬として認定される前の段階の犬)の
訓練を受け入れてくれる施設が少ない。
Q9.熊本県民にPRしたいことなどあれば教えてください。
熊本県では介助犬は1頭も存在していません。
熊本発の介助犬誕生には皆様の理解と協力が必要になります。
ペットとしてではなく「働く犬」として暖かい目で見守ってください。
また、こうしている間にも介助犬を必要としている人が
たくさん居るという事実も受け止めてください。
どうぞよろしくお願いします。
今日は、NPO法人 介助犬協会キスメットの訓練担当
山中彩紗子さんをゲストにお迎えしました。
山中さん、ありがとうございました。
NPO法人 介助犬協会キスメット オフィシャルサイト
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