今日紹介したのは「フロアカーリング」(通称:フロッカー)です。
“カーリング”と言いますと、氷の上でストーンと呼ばれる石を
的に向かってすべらせ、得点を競う競技という事はご存知だと思いますが、
今日紹介したのはここ熊本でも手軽に楽しめる
「フロアカーリング」です。
ご出演は、フロアカーリングの発祥の地、北海道新得町の
教育委員会 社会教育課社会体育係 榊原玲さんです。
榊原さんは、日本フロアカーリング協会の事務局もなさっています。
フロアカーリングが誕生したきっかけは何だったんですか?
平成5年に、季節や天候に左右されない室内競技として、
体育指導委員さんを中心に考案されました。
「誰でも楽しむことができるもの」「新得らしさを求めたニュースポーツ」を
コンセプトに、カーリングのストーンを
木製のキャスター付き「フロッカー」に変えた
「フロアカーリング」を考案しました。
用具は、町内で家具などの製作を行っている
聴覚障害者授産施設「わかふじ寮」に制作を協力していただき、
ぶつかりあったときの「音」を心地よいものにするため、
材質にこだわり「カバ」の集成材を使用しています。
キャスターも床を傷つけず、
滑りのよいものをと試行錯誤を繰り返しながら現在のものになりました。
昨年は、
第10回目の節目となる「第10回全国フロアカーリング交流大会」が
10月に新得町で開催され、道外からは埼玉県や愛知県からの参加があり、
参加者数は過去最高の160名を超えました。
現在も、全国各地からの照会や全道各地からの派遣指導依頼をとおし、
更なる普及を図っています。
フロアカーリングのルールを教えてください。
コートはバトミントンコートの縦半分を使用しますが、
場所に応じて広さを変えて行う事も可能です。
また、床が平らであれば、体育館でなくても行えます。
コートは、送球ゾーン、レッドゾーン、グリーンゾーンに分けられます。
用具は、ターゲットと赤色と黄色のフロッカー(カーリングでいうストーン)が
4つずつで1セットとなります。
本州では、フロッカーが3つずつで販売されています。
ターゲットにはキャスターが4つ、フロッカーにはキャスターが3つついていて、
ターゲットに比べてフロッカーは、まっすぐ滑走させにくい構造になっています。
キャスターの独特のくせをつかみ、カーブをかけて送球します。
人数は、主に2対2で行うダブルス、4対4で行うフォースとありますが、
本州では3対3のトリプルが盛んです。
フロアカーリングは、フロッカーを目標となるターゲットへ送球し、
いかに近づけるかを競うペタングなどと同じ目標接触型ゲームです。
得点は、ターゲットを中心に、最も近いフロッカーのチームに入り、
ターゲットにより近いものが相手チームよりフロッカーが
いくつあるかで得点が決まります。フロッカーの数がそのまま得点になり、
1個1点と計算します。もし、ターゲットをコートから出してしまった場合は、
相手チームに2点、もしくは相手チームの未送球フロッカー個数分を得点とし、
次のセットへいきます。トータルで9点先取したチームが勝ちとなります。
この他にも、セット数を決めて得点を競ったり、
バレーのようにセット取得としたりと色々な方法で決めることもできます。
新得町では、おもに4セットで試合を行うことが多いです。
フロアカーリングの魅力は何だと思いますか?
年齢に関係なく楽しめるところです。
小学生から高齢者、親子レクリエーションなどでも喜ばれており、
大会に家族で参加されているかたもいらっしゃいます。
大会では、小学生チームが上位入賞することもあります。
また、ルールもわかりやすいので、初心者の方でもすぐに理解し、
ゲームをすることができます。
言葉だけでの説明ではわかりづらいかもしれませんが、
1セットの流れをみたいただければ、すぐに取り組むことができると思います。
また、ターゲットやフロッカーが動くので、
最後の1投まで勝負の行方がわからないというのも魅力です。
自分のおもうようにフロッカーを送球できたときの喜びも大きいですし、
木製のフロッカーがぶつかる音も気持ちいいです。
道外の参加チームとしては、埼玉県と愛知県の2件しかありません。
全国大会は申込いただければ参加できますので、
興味のある方は是非北海道旅行も兼ねてご参加いただければと思います。
フロアカーリングのパンフレットやルールブック、
DVDなどもありますのでお気軽に新得町教育委員会までお問い合わせください。
新得町のホームページでもルールなどを見ることもできます。
新得町のHP http://www.town.shintoku.hokkaido.jp/