知られざる日赤の歴史展
今日は、現在熊本市現代美術館ギャラリーⅡで開催中の展覧会
「知られざる日赤の歴史展~すべては熊本からはじまった~」
を紹介しました。
ご出演は熊本市現代美術館 学芸員の蔵座江美さんと、
日赤赤十字社熊本県支部総務課 総務係長 菊川英津子さんです。
今回の展覧会を開催するに至った経緯を教えて下さい。
日赤熊本県支部から120周年の記念として日赤本社に寄贈された
コレクションの展覧会ができないかという打診を受けて、
作品を見せてもらったところ、西南戦争の田原坂での戦いを描いた作品を
見つけ、これはいい!と思い、開催するに至りました。
日赤の前身である「博愛社」設立のきかっけが西南戦争であること、
設立請願書が熊本で提出されたことが熊本の人たちにあまりに知られていない
ということで、日赤コレクションをご案内すると同時に
歴史的な側面も紹介しようということになりました。
サブタイトルに「~すべては熊本から始まった~」とありますが、
日赤赤十字社と熊本の関わりを教えて下さい。
日赤赤十字社の前身「博愛社」は、1877年にここ熊本で生まれました。
西南戦争で、負傷者を敵味方の区別なく救護する団体の設立を強く願った、
元老院議官の佐野常民が、熊本城内に滞在中の、
征討総督有栖川宮熾仁親王に設立願書を提出し、
許可をうけたのが始まりといわれています。
その後博愛社はジュネーブ条約に加盟して世界赤十字の仲間入りを果たし、
1887年に「日本赤十字社」と改められるのですが、
明治22年に熊本県支部委員会が設置されて、ちょうど120年を迎えました。
まさに「赤十字の発祥の地」は熊本なんです。
どのような作品が展示されているんですか?
東郷青児、東山魁夷、小磯良平など、赤十字の活動に賛同された
多くの著名な作家のものや、
請願書のコピーや西南戦争にまつわる錦絵なども展示しています。
日赤の歴史をみつめて、感じるようなところ等はありますか?
(菊川さん)私が感じるのは、赤十字の活動は戦時救護、
そして平時の活動へと、時代とともに変化を続けてきました。
でも、ときは流れても、先人達の「人を救いたい、助けたい」という思いは
脈々と受け継がれているということでしょうか。
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「知られざる日赤の歴史展~すべては熊本からはじまった~」
2月14日まで、現在熊本市現代美術館ギャラリーⅡで開催されています。
現代美術館HP http://www.camk.or.jp/