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アートなくらし

古民家ギャラリー「百花堂」

今日は山鹿市にあります古民家ギャラリー「百花堂」を紹介しました。

ご出演は、木部律子さんです。

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「百花堂」素敵な名前ですね、どんな意味が込められているんですか?

母親の実家が「百花堂」というお菓子屋さんだったんです。

その名前を残したくてこの名前にしました。

家族の思いが詰まった名前です。

百花堂はどんな建物ですか?

江戸時代末期から立ち続けると聞いていますので、

140年ぐらいになると思います。

様々な歴史をみてきた建物ではないでしょうか。

百花堂をはじめたきっかけは何だったんですか?

初めは、古めかしいし危ないしという事で「駐車場」にでもという話でした。

ですが、建物の「黒い梁」やしっかりとした「柱」を見ているうちに、

壊すのがもったいないなと思い、それから不思議な思いが湧き、

今に至っています。

そこを「ギャラリー」にしようと思ったのは何故ですか?

私自身はアートに携わっているわけでもなかったんですが、

百花堂の古い空間に生き残っている空気が、

自分にとって「ほっと」するものがあるなと思っていたんです、

私だけがそう思っているのかなぁ。と思っていたら、

そこを訪れてくれる人が皆そう言ってくれて、

そのうち、この空間が持つ「空気のギャラリー」のような感じがしてきて、

それからこのような形になりました。

昔から在るものの「力」を感じる建物です。

これまでにも、たくさんの個展が行われていますが

このアーティストはどのように選ばれているんですか?

正直、私達はアートに関してそんなに詳しいわけではありません、

ですが、アーティストの方々がこの建物を見つけてくれて、

それから個展を開いたりしてくれるんです。

そうしたらその作品展を見た方がまた作品展をしてくれて…、

というような形で、これまで皆さんとの様々な「つながり」によって今にいたります。

現在開催中の「夕涼み」について教えて下さい。

陶人形作家の「にしだみき」さんと、ステンドグラスの「舛田良子」さんの

「夕涼み」という個展を開催しています。

昔子供の頃にうちわを仰ぎながら、夕涼みをしていたあんなイメージです。

夕暮れのの古い木箱(百花堂)にキラキラした灯り(ステンドグラス)が

ともるような個展になっています。

舛田良子さんのステンドグラスは、自然の色が溶け込んだような

ガラスですので、それで作りこまれた明かりは本当にキレイで、

その作品がこのギャラリーにもマッチして、温もりを感じさせます。

そしてその側に西田美樹さんのフワフワした綿雲のようなつくりをした

陶人形がいます。

その陶人形も灯りを眺めているような雰囲気になっています。

今回はその雰囲気を楽しんで頂けるように、ギャラリーの営業時間を

夜8時までに延長していますので、ぜひ見に来てください。

先日も熊本市内から仕事を終えてバスでわざわざ

お越しいただいた方がいらっしゃって、

その方と一緒に外から百花堂を眺めたんですが、

そんな時にその出会いを通してギャラリーをやっていて

「よかったな」と思いました。

お問い合わせは、

古民家ギャラリー百花堂 ℡080-6426-4519 まで

「長崎書店」と「アート」

さまざまなアートの話題をお届けしています「アートなくらし」。

今日は熊本市上通りにあります「長崎書店」を紹介しました。

まず長崎書店は上通り側の大きな入り口から入ると、

いきなり左手にアート関連の本、美術書ですとか写真集などが

かなりのボリュームで揃えてあります。

そして店内を奥に進みますと、真ん中の右手にギャラリーが併設され、

さらに長崎書店ビルの3階にはホールもあって、

独自のイベントを企画、開催されるなど、一味違った本屋さんなんです。

そこで今日は「長崎書店とアート」をテーマに、

店長の長崎健一さんに詳しくお話しをうかがいました。

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入り口のすぐ近くにアート関連の書籍を置かれているのは、

大きな特徴の1つじゃないかと思うんですが、

このような配置にしようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?

平成18年に大幅リニューアルしたんですが、

アートの本などの専門書が分かりにくい場所に置かれているのがもったいない

と思って。「表現」という意味では一般の書籍と同じだと思うんですよね。

1階にギャラリー、3階にはリトルスターホールと名付けられた

ホールがありますが、それぞれについて教えてください。
  
「ギャラリー」は主に熊本在住の作家やアーティストの作品展示を

月替わりで企画しています。

「リトルスターホール」は2009年の秋にオープンしました。

イベントがある時にオープンする形ですが、

ミュージシャンとのコラボレーションなどを企画しています。

本屋は老若男女様々な方々が集う場所です、そういった場所だからこそ、

いろんな方にむけた発信拠点になれればという思いがあります。

僕自身は、アートには興味はありつつなかなか…

ただ、ウッドベース講座に通ったりはしていますが、

まだドレミファソラシドぐらいでしょうか(笑)

その他、気になる事があれば県内外の展覧会などに出かけたりしています。

本を扱っていますと、そういうのに触れる機会もあるんですよね。

ちなみに、学生の頃は活字が苦手でマンガ専門でした!

現在1階のギャラリーで開催中の「La!Bunko」はどんなイベントですか?

夏になると大手の出版社が文庫百冊キャンペーンを行っていますよね?

長崎書店でもオリジナルでやってみないかという事で、

熊本に住む100人(様々なアーティスト)の方に選んでもらった

100冊を紹介しています。

普段本屋さんに言っても何を選んでいいいのかわからない、

そういう方には「自分の知っているこの人が進めている本」を

読んでみようなんて思ってもらえたりしているみたいです。

ちなみに、このイベントの冊子はロアッソ君やひごまるのデザインを手がけた

イラストレーターの村井健太郎さんが手掛けてくださったほか、

美少女の写真もあるんですがそちらの写真は、

カメラマンの森賢一さんに撮っていただきました。

また、本棚もこのイベントのために、木材でオリジナルの家具を製作する

家具職人の門丘幸征さんに作ってもらいました。

そしてこのイベントをコーディネートしてくれたのは、デザイン事務所の

ネストグラフィックスさん(アートディレクション、デザイン)です。

また、イラストレーターのコーダ・ヨーコさんに「本の木」というものを

作ってもらいました。これは来て下さったお客様のオススメの一冊を

書き込んでもらってそれを木に貼ってもらって、

本の木がどんどん生い茂っていくという試みです。

今回のキャンペーンでは文庫本をテーマに

様々なアーティストが集合しています。

「La!Bunko」は9月いっぱい長崎書店1階のギャラリーで開催中です。

ぜひお越しください。

長崎書店 http://nagasakishoten.otemo-yan.net:80/

ギャグ漫画家「ゴトウマサフミ」さん

今日は、ギャグ漫画家「ゴトウマサフミ」さんをゲストに迎えました。

~~~~~~~~ゴトウさんのプロフィール~~~~~~~~

熊本在住。

講談社【週刊モーニング】にて【TOKYO妖怪図鑑】連載。

現在は講談社【モーニング・ツー】にて【BUSINESSCARD】を連載。

マンガ以外ではイラスト・デザイン業も。

最近では【ギャグ漫画家大喜利バトル!!】にてお代作成も担当。

イクイップメント・フロアで開催予定の「個展」について教えてください。

タイトル:ゴトウマサフミ個展「This title doesn't mean a thing」

時期:2010年12月4日(土)~13日(月)

内容:イラスト作品とマンガ作品中心の展示になると思います。

問い合わせ先:equipment:FLOOR 096-323-1197

どんな時にネタを思いつくんですか?

だいたい原付に乗ってる時ですね。

もちろんそうじゃない時もありますよ…。

雑誌などで発表する漫画以外にも、漫画家が参加する「大喜利」という

イベントなどへも参加されているそうですね、詳しく教えてください。

「ギャグ漫画家大喜利バトル!!」という、ギャグ漫画家が中心となって

年一回のペースで開催される大喜利のイベントです。

第三回目となった今年は、大阪のイベントホールに400人ほどの

一般客を入れて開催されました。

参加漫画家は、おおひなたごう先生、うすた京介先生、とり・みき先生、

江口寿史先生、和田ラヂヲ先生など。

ちなみに僕はこのイベントでお題を考える担当でした。

【お題例】

・「ゴメン、こんなものしかないけど…」友人宅で

お茶の代わりに出てきた予想外のものとは?

・浦島太郎に登場する亀が子ども達にいじめられていた理由を教えてください。

ギャグ漫画家おおぎりなので”絵”になるお題を意識しました。

ちなみに、「ギャグ漫画家大喜利バトル!!」(2009年のイベント)のDVD、

好評発売中ですので、興味のある方はぜひご覧下さい。

今後の活動予定について教えてください。

12月に個展を予定していますが、それ以外ですと、

長崎書店の文庫フェア×熊本の100人『La! Bunko』に参加しています。

こちらは熊本市上通 長崎書店内ギャラリーで9/1(水)~9/30(木)の

1ヶ月のみのイベントです。

あと、講談社から毎月出ている雑誌「モーニング・ツー」では

毎号一コマくだらないことを描いています。

ちなみに8/31現在発売中の第37号では「部下からの悩み相談に対し、

上手い答えが何一つ浮かばなかった時のベストな返事」を紹介しています。

ゴトウマサフミさんのHP http://ameblo.jp/businesscard/ 

ゴトウマサフミさんのツィッター http://twitter.com/gotomasafumi                                                              

瀬戸内国際芸術祭

今日は、10月31日まで瀬戸内海の島々を舞台として開催されている

「瀬戸内国際芸術祭 アートと海を巡る百日間の冒険」を紹介しました。

ご出演は、瀬戸内国際芸術祭実行委員会事務局の増田敬一さんです。

初めての開催ということですが、開催のきっかけは?

20年に渡りアートによる活性化が進められ世界的にも知られるようになった

直島の勢いを、過疎高齢化に苦しむ周辺の島にも広げようと計画されました。

瀬戸内海の大小様々な島が会場となっていますが、

具体的にはどんな島で行われていますか?

会場は直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島と高松港周辺です。

島はそれぞれ個性的で景観もそこに住む人の気質や暮らしぶりも

全く異なります。

多数のアーティストが参加していますが、作品が展示されるまで

大変なことなどありましたか?

作品を展示する空家などの掃除から始まり、素材集め、製作などで

たくさんのボランティアサポーター「こえび隊」が関わってくれ、

”人海戦術”の威力を実感しました。また、こえび隊のがんばりを見て、

地元の方が手伝ってくれたり、差し入れをしてくれたり、

温かい交流が生まれました。

どこから見て良いのか迷ってしまいそうな程ですが、

おすすめの観賞方法や観賞コースなどありますか?

迷うことも鑑賞のひとつのプロセスとしてとらえて楽しんで頂きたいです。

ヒントとしましては、直島、豊島、小豆島は1日かけてゆっくり楽しんで

いただきたいと思っています。女木島、男木島は半日ずつのセットで

鑑賞が可能です。日程に余裕をもって楽しんでください。

その他詳しくは、瀬戸内国際芸術祭のHPをご覧下さい。

http://setouchi-artfest.jp/

1

井村隆 ”カラクリン” 撮影:中村脩

3

淀川テクニック ”宇野のチヌ” 撮影:中村脩

2

西堀隆史 ”うちわの骨の家” 撮影:中村脩

アサヒ鉄工のZUBEさん

今日はアサヒ鉄工のZUBEさんをゲストに迎えました。

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ZUBEさんについて教えて下さい。

上通り、並木坂、上乃裏あたりで主に店舗の装飾をおこなっています。

そこで作品は見て頂けるかなと思います。

高校卒業後、様々な仕事をしていましたが、父が病気になったことをきっかけに

父が営むアサヒ鉄工を引き継ぎ、そんな時にサンワ工務店山野氏と出会い、

商店建築にまつわるようになりました。

その後、装飾金物を生業とし、熊本市内を中心に、福岡、近県など、

二十数年にわたり制作。その間各地にて展覧会を開催。

作品はどんなものを手がけていますか?

自分なりにできるものをと、制作中です。                                                            
                                                              
今は、正直時間がありますので自分にできるものを、作っています。

廃材を使って鉄で溶接します。目の前にある廃材のみを利用して、

何ができるか考えます。

ちなみに今日お持ちのこちらの作品は、

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バイクのマフラーを元に作られたそうです。

装飾1つ1つがすごく遊び心満載です!

目の前にある廃材を大切に使い、そこから生まれる作品のイメージに

従って制作します。こだわりといえば、そこが一番のこだわりです。

素材に関しては、鉄と木がほとんどです。

ちなみに先日小国で作品展をおこなったそうですね?

はい、4箇所で一斉にに開催しました、皆驚くだろうなと思ったら、

その大変さに自分が一番ビックリしましたね(笑)

熊本クレアで開催される「アートスイッチ」にも参加されるそうですね?

2009年8月に産声をあげたアートイベントで、今回で2回目になります。

アートのスイッチをオン!にしようというのが目的です。

今回は、前回の約2倍の11人のアーテイストによる大規模な公開制作や、

ワークショップを行います(1日)。

29日には、巨大壁画の完成イベント、ワークショップが行われます。

以前この番組にも出演された櫻井栄一さんや西田美紀さん、

モヒカンポシェットや森口慶一さんなども参加されますよ!

この他にも様々な活動を予定されているZUBEさん、

その活動内容など詳しくは、こちらをご覧下さい。

http://asahizube.exblog.jp/ 

熊本博物館「よみがえる清正」

今日は、現在熊本市立熊本博物館で行われている

「よみがえる清正」について、学芸員の福西大輔さんにお話を伺いました。

この展覧会を行うことになったきっかけは?

平成23年には九州新幹線が開通を予定し、それに向けて熊本も

再開発が盛んになってきていますよね。

また、加藤清正(1562-1611)没後400年を迎える今(今年が400回忌)、

彼の業績を再評価する動きが見られるようになってきています。

加藤清正は「清正公」と呼ばれ信仰の対象にもなっています。

彼は一国の大名にも関わらず、全国で信仰の対象にもなっているなど、

他の戦国武将を祀る信仰と比べても珍しいものです。

そこで清正の業績を検証するとともに清正へ祈りをささげる人々の

姿をみていきながら、時代によって清正にイメージされるものは何なのか

考えていきたいと思っています。

どういった内容になっていますか?

まずは、① 戦国武将・加藤清正。このコーナーでは加藤清正は、

安土桃山時代から江戸時代初期にかけて活躍した

戦国武将加藤清正に関して展示をしています。

彼が使用していたといわれる長烏帽子形兜をはじめ、

片鎌槍、陣中枕などが展示しています。

清正が家臣にいかに接したかなどがわかる文書なども展示しています。

次に、② 清正公信仰。

このコーナーでは神様になった清正を展示しています。

加藤清正は死後、本妙寺で神として祀られました。そのため、

神様になった衣冠束帯姿の清正像が日本各地で祀られました。

幕末に作られた清正神像をはじめ、母親・伊都の像などを展示しています。

清正が妙見菩薩のご利益によって戦いに勝ち続けたという

『妙見感応清正真紀』などもつくられ、神格化が進み、

庶民によって武運長久・出世祈願に清正が出世の機会をつかんだ

賤ヶ嶽の戦いの絵馬が奉納されるようになりました。

最後に③近代と清正。

このコーナーでは近代と清正の関係を展示しています。

明治維新後、反徳川であったこと、豊臣秀吉に忠義をつくしたことなどによって、

清正の評価は高まり、錦絵などが書かれ、ついには教科書で取り上げられる

人物になります。清正の虎退治の場面を描いた錦絵をはじめ、

尋常小学校の教科書などを展示しています。

また、清正信仰は海外にも広がり、戦前まではハワイにも祀られています。

ハワイで清正像を作る際に使用したと思われる下絵も展示してあります。

この下絵は清正の等身大だといわれています。

清正のイメージは時代によって大きく異なっていくものであるということを

400年にわたる清正信仰に関する資料を通してみていただきたいと思います。

清正は時代を、熊本を表象するものとして変化していきます。

面長で思慮深い姿で描かれたり、あるいは凛々しい武将の姿で描かれたりします。

これから熊本は新幹線の全線開通や政令指定都市化ともなって

大きく変化していきます。そこで、清正を通して熊本の過去の姿を見てもらい、

熊本の未来について考える少しでもヒントになれば良いかと思っています。

今回の展示で伝えたいことは何ですか?

7月24日には熊本大学の吉村豊雄教授による

「最新の加藤清正研究を語る」という講演会がなされました。

この講演会では、従来いわれているような清正のイメージを

くつがえす話がなされました。清正の肥後統治は蔵入地を

中心とした支配に過ぎず、飽託郡にしか権力がおよばなかったため、

「肥後藩」=「加藤藩」ではなかったというものでした。

そして、熊本城の築城などの普請ラッシュにともなって財政難になり、

家臣や百章は疲弊し、忠広の時代に幕府は領国安定をめざし介入したが、

家臣団の対立をまねき、加藤家の改易につながったのでは

ないかという話がなされました。

また、8月7日には本妙寺の副住職の池上正示氏による

「加藤清正公と本妙寺」という講演会がなされました。

この講演会では清正公の霊廟がある本妙寺の成り立ちと、

近代以降の清正公信仰の歴史についてもふれていただきました。

8月21日には加藤神社の宮司の湯田榮弘氏による

「神になった清正公―加藤神社の創建とその変遷―」という講演会が

なされる予定です。この講演会では明治維新後、

神仏分離令・鎮台の設置・西南戦争などの歴史的な出来事に

翻弄されながらも神社として人々の信仰を支えてきた加藤神社の

あゆみについて講演していただくつもりです。

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熊本市立熊本博物館

住所:熊本市古京町3-2  TEL:096-324-3500

HP:http://webkoukai-server.kumamoto-kmm.ed.jp/web/index.shtml

造形作家「原健太郎」さん

今日は、今日から阿蘇白水郷美術館で個展を開催する

造形作家の原健太郎さんをゲストに迎えました。

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「The Beat of The Earth 地球の鼓動」というタイトルになっていますが、

どんな個展になりますか?

木版画、モノタイプ、陶板、併せて30点を展示します。

陶板に関しては、立体ではなく土を叩きしめて、

平面上に描いていくという形にしました。

またこの個展では、作品づくりの構想段階で、自然界から造りだされ、

地球に流れているリズムを表現しようと思いました。

何億年前からつづく自然界のリズムとその中で生かされている私達。

当たり前のことですが、自然なくしては私たちの暮らしは成り立ちません。

自然の造形美からインスピレーションを受けることが多い私としては、

「地球を大切に」と訴えたいところなのですが、

なんだかそれは自分らしくない。

そこで、シンプルに、命の源である地球のリズム、まずその音に

耳を傾けてほしいという意味を込めました。心静かに作品を眺めていると、

自然とそのリズムが聞こえてくるような作品づくりを目指しました。

このような展覧会を、阿蘇の大自然の中でできるということを光栄に思います。

8月8日(日)には面白いパフォーマンスが予定されているようですが、

どんな内容になっていますか?

国内外で活躍中のミュージシャン、ドラマーの野中大悟さんと

ディジュリドゥ奏者の宮川哲郎さんの即興演奏をします。

その演奏中に私が畳2枚分の板に木版画を彫っていきます。

最後に大きな布に刷り上げて野外に展示します。

お二人はとてもエネルギーに満ちた演奏をされると思うので、

常に音楽を聴いて制作している私としても、

自分がその場でどんな作品を彫りたくなるのか楽しみです。

版画のタイトルはずばり「地球の鼓動」です。

今回の作品制作に関するエピソードを教えてください。

陶芸作品を制作する上で、天日干しという作業があるのですが、

今年の梅雨は長かったので、とにかく乾かなくて参りました。

梅雨が明けてからの晴天つづきのおかげで、

ぎりぎり個展に間に合わせることができました。

ただ、晴天なのはいいのですが、今度は気温が高すぎて、

作業場が暑くて参りました。クーラーがないので、汗だくになって制作しています。

できるだけ夕方以降から夜中に作業をしています。

夏場の制作は過酷です…。

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原健太郎さんのホームページはこちら

http://www.kentarohara.com/

The Beat of The Earth 地球の鼓動

2010.08.03~2010.08.29

@ 阿蘇白水郷美術館

イラストレーター「内野勢津子」さん

今日は、イラストレーター「内野勢津子」さんをゲストに迎えました。 

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2000年に「セツモードセミナー美術科」を卒業したと同時に、

卒業制作のファイルを見て下さったオレンジページ編集部から、

イラストのお仕事を頂き、そこから仕事を始めることとなりました。

当初は東京を中心に活動を続け、2004年にロンドンに留学しました。

好きなアーティストにロンドンのアーティストが多かったので。

たくさんの刺激をもらって帰ってきました。

その後、日本やNYなどで様々な個展などを行い、

2009年に拠点を熊本に移し、東京と熊本で活動しています。

熊本ハイカラやMocos、タンクマ、リビング熊本、化粧品パッケージなどで

内野さんの作品をご覧になった事がある方も多いかもしれません。

私の作品をご覧になった方は、「自分」を描いているように思われる方が

多いようですが、まったく意識はしていないんですね、でも自然とそうなっている

のかもしれません。

また、作品には、女性や大好きなバラ、蝶々を描くこと自然と多くなっています。

どんな手法の作品を作っていますか?

1木炭の鉛筆で線画を描き

2コンピューターに取り込み色つけ

3アクリルガッシュで色つけ

作品づくりをはじめたきっかけは何ですか?

小さい頃から絵を描くのが大好きで気づいた時には絵を描いていました。

仕事になるとは思っていませんでしたが、嬉しいことですね。

作品づくりの面白いところは何ですか?

自分の好きな世界感を表現できる事。

真白な紙が自分色になっていくのを見るのはとても面白いです。

ちなみに難しいところは?

文章を読んで、絵に起こす作業は難しく…

依頼者の欲しい絵がちゃんと描けているか心配ですが…

完成してオッケーが出た時の充実感は大好きです。

作品を販売されているお店などありましたら教えてください。

HUE COLLECTION

熊本市九品寺2-6-66  096-372-8440

Tシャツとエコバッグを置いて頂いてます。

今後の活動予定について教えてください。

7月31日~9月7日までつなぎ美術館で青柳綾さんと展覧会を行います。

”青柳綾×内野勢津子” キセキスイッチ

5メートルの大きな作品を制作中です。

内野勢津子 HP http://www.u-setsuko.com/

体験する美術館

今日は「体験する美術館」と題して、作品を鑑賞するだけでなく、

自ら参加できる熊本市現代美術館の活動やイベントを紹介します。

ご出演は熊本市現代美術館の学芸員「坂本顕子」さんです。

「CANKEES(キャンキース)」という名前で活動している

熊本市現代美術館のボランティアグループについて教えて下さい。

美術館の様々なお仕事をスタッフの一員として

美術館を盛り上げてくださるメンバーです。

学生や、お仕事を退職された方、主婦の方など20代から70代まで幅広く、

150人ぐらいの方が登録されています。

活動内容は例えば、資料整理やホームギャラリーの本の整備やチェック、

キッズコーナーの布の絵本修理、

また、「イベテンさん」という”イベント・展覧会ボランティア”もあります。

これは、展覧会が始まる前に、作家の作品を展覧会会場で制作される事が

ありますので、そのサポートをします。

作品が出来る瞬間や作品が出来る経過に立ち会う事ができます。

募集は4月と10月に行っています。

(3月と9月の市政便りに詳細を掲載しますのでどうぞご覧頂きたいと思います。)

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*お問い合わせ先の電話番号 熊本市現代美術館学芸課 096-278-7503

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それから夏休み期間中、

閉館後の美術館が夜間特別開放される日があるそうですね。

熊本さるくの一環で「ちょっと怖~い話とナイトミュージアムツアー」と題して、

この「くまもとさるく」の参加者だけがオプショナルツアーとして参加できるものです。

通常は8時に閉館ますがその後、特別に開館しますので、

参加者の方だけの貸切展覧会としてお楽しみ頂けるんじゃないかと思います。

このナイトミュージアムツアーですが、

開催日は7月24日、31日、8月14日、21日、28日の5回。

くまもとさるく参加者のオプショナルツアーですので、

お申し込み先は熊本国際観光コンベンション協会まで。

電話 096-359-1788 平日8時30分~夕方5時

ちなみに今美術館では、「へるんさんの秘めごと」を開催中(9月5日まで)です。

「へるんさんの秘めごと」について教えて下さい。

小泉八雲 生誕160年記念・来日120年記念展として

様々な展示物をお楽しみいただけます。

少し「ヒヤリ」とするかもしれませんよ!

観覧料は一般1000円、高校生・大学生500円、小中学生300円ですが、

熊本市、福岡市、鹿児島市内の小中学生は名札があれば観覧料は無料です。

なお、火曜日は休館日です。

熊本市現代美術館 HP   http://www.camk.or.jp/

カリグラフィー「米谷明香」さん

今日はカリグラフィーで作品を作っていらっしゃいます

「米谷明香」さんをゲストに迎えました。

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どのような作品を作っていらっしゃいますか?

アルファベットの手書き文字を使って作品をつくっています。

カリグラフィーは、アルファベットの書道と紹介されることも多くて、

アルファベットを美しく書く技術です。

アルファベットそのものの形のおもしろさを作品にすることもあれば、

詩や小説の言葉をもとに作品をつくることも多いです。

カリグラフィーを始められたきっかけを教えてください。

結婚する時に眺めたウェディングの雑誌に

カリグラフィーの招待状が載っていて、こんな文字を書いてみたいなと

思ったのがきっかけです。始めてみると、ただ美しく書くだけではなく、

歴史的な背景のある奥の深い世界であることがわかりました。

カードをつくるだけでなく、作品をつくることができること、

また海外のカリグラファーも含めて

いろいろなワークショップに参加するたびに、一口にカリグラフィーといっても、

伝統的なものからモダンなものまで、いろんな表現があることがわかり、

どんどんおもしろくなり、思いがけずずっと続けることになりました。

カリグラフィーを始められる前に日本の書道をされたり、

絵を描かれたりされていたんですか?

実は全くありません。小学生のときに習字は習っていましたが、

「書道」という意識も全くなかったですし、絵は学校の授業で描いたくらいしかで、

カリグラフィーを始めてから久しぶりに絵の具をさわったくらいです。

作品をつくるためにワークショップなどで学びながら、

いろいろな画材や手法に触れることになりました。

それから「見る」ほうにも興味が出て、

美術館やギャラリーに出かけるようになりました。

好きな作品を見ることはとても刺激になります。

作品にはいろいろな文字、コトバ、文章が登場しますが、

もともと読書など文章に触れることがお好きだったのでしょうか?

本を読むのは小さい頃から好きでした。

寝る時間をすぎても親に見つからないようにベッドのなかで

本を読んでいたりしました。大学生のときに電車のなかで読むために

出かける時には必ず文庫本を1冊かばんに入れるようになったのですが、

それは今でも続いてます。旅行にいくときにも持って行きます。

本を読んでいて、直接作品に書きたいような言葉に出会う時もありますし、

発想のもとになるような文章にであうときもあります。

カリグラフィーを続けているのは、言葉をもとに作品をつくれる、

というのがいちばん大きいような気がします。

どんなところで作品を目にすることができますか?

作品をふだん展示しているところはありません。

熊本や福岡、東京などで作品展があると参加しています。

去年、あるイベントでカリグラフィーでつくったブックカバーなどを

展示していたところ、偶然長崎書店の店長さんに見ていただき、

お店のブックカバーをデザインさせていただくことになりました。

ブックカバーのデザインは、私自身が本を読むのが好きで、

日常の暮らしの中に本があるので、その考えをもとにデザインしました。

描かれている建物は、創業当時の長崎書店さんのかたちが元になっています。

今の長崎書店さんの屋上にも当時の建物の一部、常夜灯があって、

見上げると見ることができますが、

そのように当時のものを大切に感じてらっしゃるところにも共感しました。

1889年という創業の年もヴィンテージワインの

ラベルのようにこっそり入れています。

包装紙は、ブックカバーと違和感なく、縦横どちらの方向からでも

使えるデザインを、と考えたのですが、「本は開いたまま降ってくる」という

詩を読んだ時に浮かんだ、空に浮かぶ本棚のイメージです。

作品展などはKAKICAFEというメンバーで行なわれていますが、

どんなメンバーで、どんな活動を行っていらっしゃるのか教えてください。

福岡でカリグラフィーを習っているのですが、

その福岡のスタヂオで一緒の同い年の3人がメンバーです。

福岡・熊本・鹿児島とそれぞれ離れているので、

常になにか活動をしているわけではないのですが、

年に一度の作品展が主な活動で、ときどき他のイベントにも参加しています。

カリグラフィー、といってもまだまだあまり知られていない、

また知られていてもウェディングボードなど限られたイメージを

抱かれていることが多いので、いろんなカリグラフィーがあるというのを

なにげなく知ってもらえたらいいなと思っています。

便箋やブックカバーのデザインのように、

作品というカタチ以外でもカリグラフィーを見せて行けたらと考えています。

7月15日(木)から29日(木)まで、長崎書店ギャラリーで行われる

「KAKICAFE カリグラフィー展」はどんな展示を予定されていますか?

それぞれのカリグラフィーの作品とカリグラフィーでデザインした

ブックカバーなど小物の販売を予定しています。

また期間中に文字を書いてもらい、それをコラージュしてしおりをつくる

ワークショップも開催する予定です。

ワークショップ「カリグラフィーで作るしおり」

7月25日(日)11時/15時 長崎書店リトルスターホール 

1500円(カリグラフィーペン・くるみインク付き)

お問い合わせ・お申し込み kakicafe@mail.goo.ne.jp

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