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キネマのススメ

映画グッズの豪華詰め合わせ福袋

今日のキネマのススメでは、
リスナーの皆さんにプレゼントがありました☆

映画グッズの豪華詰め合わせ福袋を
1名の方にプレゼントします。

131231img.JPG

~内容~
プレーンズのヨーヨー

ハンター×ハンター
ザ・ラストミッションのTシャツ

「スターウォーズ」の
ステーショナリーセット(ノート&ペン)

20世紀フォックスのクリアファイル

その他、色々映画グッズの詰め合わせ

あて先は、
メール glory@fmkumamoto.jp
FAX 096-355-5200

締切は1月5日(日)必着です。
たくさんのご応募お待ちしています☆

この映画を見逃すな!2014映画界大予想大会

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓
 

株式会社 黄金糖

企業にまつわる気になる疑問を解決する「会社のヒミツ」。
今日は「株式会社黄金糖」のヒミツに迫ります。
 
株式会社黄金糖は、「黄金糖」をはじめとした、
菓子の製造・販売を手掛けている会社です。
本社は大阪市にあります。
 
今日、お話を伺ったのは「株式会社黄金糖」
奈良工場の加用一博さんです。
 
Q「株式会社黄金糖」の最もヒットした商品は、
もちろん「黄金糖」だと思いますが、その商品は、
いつごろ、どんなきっかけで開発されたものですか?
累計でどのくらい売れていますか?

大正8年創業者瀬戸口伊勢松により、丸十製菓より、
砂糖と水飴のみを使用して作った「金銀玉」を、
大正12年に大阪賑町付近
(現在の堺市役所がある場所)で
「黄金糖」として販売を開始。
戦後まもなく、2代目瀬戸口一郎が
株式会社黄金糖として再興。としか聞いておらず、
開発秘話的なものはありません。
 
2代目瀬戸口一郎は外車が好きで、
横幅のある大きな外車にのり、九州から北海道まで出張し、
各問屋さんに売りに歩いたそうです。

2代目一郎のことを知っているお客様方には
「先代はごっつい外車乗り回して・・・」のようなことを
言われ、すごく印象的だったようです。
累計売上ですが、売上データの詳細がなく、
はっきりしたことは言えませんが、年間およそ砂糖を700トン、
黄金糖の1粒換算すると約1億7千万粒分になります。
過去90年売れ続けてきたと考えると100億粒分ぐらいは
販売させて頂いているのではないでしょうか。
 
Q「黄金糖」の開発のポイントは?
 
前項でも申し上げました通り、開発秘話的なものは聞けず、
初代、2代目とも亡くなり、現在、創業当時を知る人間は、
弊社の現会長、2代目の妻にあたる、瀬戸口千代子のみと
なっておりまして、現在87歳。
当時は瓶詰で販売されていたそうです。
 
Q「黄金糖」は、今年で90周年ということですが、
長い歴史の中で印象的なエピソードなど
あればいくつかご紹介ください。

 
2代目一郎はとても「黄金糖」を愛する人間で、
広告写真の撮影の際、カメラマンが商品を跨いだことに
腹を立て、撮影をやめてしまうこともあったそうです。
 
弊社の社長室には毎年、黄金糖をビンに保管しております。
現在でも平成9年の黄金糖を食べていただくことができます。
 
私が聞いた話ですが、現在では当たり前になった
飛行機内での飴の配布サービス。
これは弊社製品黄金糖が初めてだと聞いております。

2代目が考えていたのは、気圧変化に伴い、耳内が圧迫され、
つばを飲み込むと治る現象ありますよね?
あの現象をつばが飲み込めない人でも、飴をなめて
自然とつばを飲み込めるようにと考えて航空会社に
プレゼンしたそうです。

あと、「黄金糖」自体に付加価値を付けるためとも
聞いております。当時の飛行機はとても高級な乗り物
だったため、高級な乗り物にふさわしい食べ物といった
位置づけにしたかったようです。
 
20年頃前に黄金糖のファンだという方達から
黄金糖の応援ソングを頂きました。ご自身たちで
作詞・作曲された様で、わざわざCDにやいて送っていただき、
今でも大切に保管しております。
 
オイルショック時には製品の供給が間に合わず、
2代目の地元である九州地区、工場のある関西地区は
絶対に製品を切らすことのないように!との命令で、
関東にはあまり製品が行き届かなく、類似品が出回ってしまい、
西日本では黄金糖、東日本では○○といった具合に
なっているようで、東京の友達にもよく間違われます。
 
私が幼稚園児だったころ、約25年ほど前には
会社の敷地内に小さな動物園がありました。
クジャクやリス、セキセイインコにオウムもいました。
当時のことを聞くと、昔は近くの幼稚園児たちを
工場見学によく呼んでいたので、子供たちを喜ばせて
あげる為に2代目が用意していたようです。
現在で食の安全が叫ばれる世の中ですので、
もちろんありません。
 
Qそのほか「株式会社黄金糖」」の商品に関する
なにか面白いエピソードなどあればお願いします。
 
弊社では現在のタブレーノという、ラムネに黄金糖を
くっつけたキャンディで、ラムネの味と黄金糖の味を
2種類楽しめるものを新発売しておりますが、
実はこの商品は約25年前平成元年に「どっきんぐ」として
発売されたそうで、当時では業界では初めての
2層キャンディで珍しいものだったのですが、
あまり売れず、デザインを変え、名を変え、
現在に至ります。
現在では3層キャンディが流行っているようですが、
一歩間違えれば弊社も大手の仲間入りが
できていたのではないかな?と思います。
 
Qそのほか、オススメのサービス、
キャンペーンなどPRしたい案件があればお願いします。
 
弊社では現在90周年キャンペーンを行っております。
今年も残すところ、あとわずかとなりましたが、
12月31日までキャンペーンは行っておりますので、
ハガキ、ウェブでのご応募お待ちしております。
 
また、ツイッター、Facebookやっておりますので
お気軽にフォロー、イイね!よろしくお願いします。
また目指せ100周年企画も計画中でございます。
 
今日、お話を伺ったのは「株式会社黄金糖」
奈良工場の加用一博さんでした。
加用さん、ありがとうございました。
 
「株式会社黄金糖」 オフィシャルサイト

スタジオにも黄金糖が用意されました☆

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本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓
 

「プレーンズ」

 
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、
現在公開中のCGアニメーション作品「プレーンズ」です。
 
キャラクター化した車たちが、カーレースの世界で
活躍する世界を描き、世界中で大ヒットした「カーズ」。
そのカーズの世界を飛行機に置き換えたのが、
今日ご紹介する映画「プレーンズ」です。
 
「カーズ」と同じように、車などの乗り物が、
人間のようにキャラクターをもち、しゃべる世界で
物語が展開します。
「カーズ」はスポーツカーが主人公でしたが、
今度は飛行機を主人公にした作品です。
「カーズ」「カーズ2」は、ピクサースタジオの作品でしたが、
今回は同じディズニーグループの中でも
「ディズニートゥーン・スタジオズ」が製作しています。
製作スタジオがかわっても、製作総指揮は、
「カーズ」の1,2を監督したジョン・ラセターが
担当していますから、かなりピクサーっぽい
仕上がりになっています。
ピクサーのトップを務めるジョン・ラセターが
ディズニーのすべてのクリエイティブを統括する
役職を努めているので、こんなスタジオをまたいで
製作するという楽しい仕掛けもできるんですね。 
 
主人公は、田舎の農場で農薬散布機として働くダスティ。
彼の夢は、世界一速いレーサーになること。
しかしレース用の飛行機ではないうえ高所恐怖症のため、
周りからは絶対に無理と言われていました。
夢をあきらめきれないダスティは、
伝説の教官・スキッパーの指導を受け、
世界一周レースの出場権を手に入れます。
夢の舞台で奮闘するダスティでしたが、彼の前に
世界最高峰のヒマラヤが立ちはだかります!
 
主人公ダスティの吹替えは、人気俳優・瑛太が担当。
田舎育ちで純朴な主人公ダスティの声を見事に演じています。
声優初挑戦とは思えない見事な演技です。
この作品はシリーズ化も決定しているので、
今後も瑛太の声がスクリーンで聴けるようですよ。
さらに、ダスティを指導する鬼教官スキッパーを
演じているのは、石田太郎さん。
今年9月に亡くなってしまった石田さんの最後の
声優作品なります。
石田さんというと「ルパン三世カリオストロの城」の
カリオストロ伯爵や「刑事コロンボ」で
おなじみの渋い声の役者さんです。
最期の作品が、若者を導く教官役というのも、
なにか運命的なものを感じますが、
すばらしい演技で映画を引き締めてくれています。

今回、「カーズ」の世界観を踏襲しているだけに、
映画の中に登場してくる乗り物のディテールを
詳細に設定しているのも見ものです。
農薬散布飛行機であるダスティが高所恐怖症という設定も、
実際の農薬散布飛行機は300メートル以上の高さを
飛んではいけないという法律があるからだそうです。
その他にも、飛行機好き、クルマ好きには、
たまらない細かい設定が劇中に
登場してきますのでお楽しみに!
 
もちろんキャラクターだけでなく、
大空で展開される、迫力満点の冒険も見どころ。
冬休みに家族で楽しめる1本です。
ちなみに、この「プレーンズ」は3部作とし
て企画されています。楽しみですね。
今回の作品でも、夏休みに公開となる続編の
「プレーンズ ファイアー&レスキュー」の予告編が
同時に上映されますので。これもお見逃しなく!
 
今日ご紹介した映画「プレーンズ」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
 
「プレーンズ」オフィシャルサイト
http://www.disney.co.jp/planes/

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詳しくはここ↓
 

「ゼロ・グラビティ」

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、現在公開中の「ゼロ・グラビティ」です。
 
この時期は、お正月に向けてたくさんの大作映画が
封切られますが、今日ご紹介する「ゼロ・グラビティ」は、
その中でもかなり注目を集めている1作です。
 
舞台は、地上から数100キロ上空の宇宙空間。
宇宙を舞台にした映画はこれまでにも数多く作られて
いますが、この作品が大きく違うのは、
タイトルにもなっている無重力空間を
画面の中でリアルに再現していることなんです。
 
主人公は、メディカルエンジニアとして
スペースシャトルに乗り込んだライアン博士。
(女性です)
彼女は、船外活動をしている途中、スペースデブリ
(宇宙ゴミ)の衝突によってベテラン宇宙飛行士の
コワルスキーとともに、宇宙空間に放り出されてしまいます。
地球との交信も断たれ、残った酸素もわずかな中、
2人は無事に生還することができるのか!?
というストーリーです。
 
ライアン博士を演じるのは、サンドラ・ブロック。
アカデミー主演女優賞も受賞したことのある
彼女の演技力なくしては、この役は成立しなかったと
監督のアルフォンソ・キュアロンもインタビューで
語っています。
 
アメリカではキャリア・ウーマンの
憧れの存在と言われるサンドラ。
これまでも男まさりのキャリア・ウーマン役が
多かったのですが、今回の宇宙飛行士役は、
これまでの集大成ともいえる究極のキャリア・ウーマン役
とも言えます。ただ、バリバリ仕事するだけの強い女ではなく、
あるトラウマを抱えた女性という側面もきめ細やかに
演じていて観客の共感を呼ぶキャラクターになっています。
 
そして、もう一人の登場人物そしてコワルスキー宇宙飛行士を、
ジョージ・クルーニーが演じています。
いまハリウッドで「最もセクシーな男性」とよく言われる彼ですが、
今回の役は、サンドラを励まし支える優しい男という面もあって、
「そりゃこんな男はモテるでしょう!」とちょっと嫉妬するぐらいの
ナイスガイに描かれています。
上映時間はおよそ1時間半ですが、画面に登場するのは
ほとんどこの2人だけ。
それでも飽きずにずっと観てしまうのは、
極限の状態から生還するというシンプルなストーリーと、
それを表現する2人の演技にあります。
 
特にサンドラ。ブロックは、先日発表さえれた、
ゴールデン・グローブ賞の主演女優賞にも
ノミネートされていますね。
2度めのアカデミー賞受賞の可能性もあるかもしれません。
 
もちろん、最新技術を駆使して作り出される、
吸い込まれるような宇宙空間もこの映画の大きな魅力の1つ。
なんと、イメージ通りの映像を作り出すために研究・開発に
4年半もの年月を費やしているそうです。
特に見逃してほしくないのは、映画がスタートして13分間。
カメラがまったく切り替わらずワンカットで13分間のシーンが
展開されます。この13分で一気に観客を宇宙空間に
連れていってくれる感じです。
特殊撮影が使われた映画でこれまでの記録は
「アバター」だったそうですが、この映画はそれを越え、
全体の80%に最新の特殊撮影技術が使われているそうです。
 
「ゼロ・グラビティ」というタイトルの意味は、
「無重力」。「無重力」の怖さと不思議さが描かれた映画です。
実は、原題は、ゼロのつかない「GRAVITY」。「重力」なんです。
 
映画のクライマックスで、観客は、その意味に
気付かされることになります。「重力」があったからこそ
「生命」が生まれ、人類が誕生して、
宇宙を目指した・・・・・そんなメッセージがこめられた
クライマックスになっていますので、見逃さないでくださいね。
 
「アバター」と同じく3D感覚が素晴らしい映画なので、
ぜひ、大きなスクリーンでこそ体験していただきたい1本です!
ひょっとしたら「宇宙酔い」する人もでるかもしれないです。
 
今日ご紹介した映画「ゼロ・グラビティ」は、
■TOHOシネマズ光の森
■TOHOシネマズはません
■TOHOシネマズ宇城
■シネプレックス熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
 
「ゼロ・グラビティ」オフィシャルサイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/gravity/

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詳しくはここ↓
 

武士の献立

毎週、わたくし松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています「キネマのススメ」。
今日ご紹介するのは、12月14日(土)公開の時代劇「武士の献立」。
時は江戸時代。加賀藩の料理をあずかる舟木伝内(ふなき・でんない)は、優れた味覚と料理の腕を持つ春を見込んで、息子・安信(やすのぶ)の嫁にと懇願。最初の結婚を失敗していた春は、申し出を辞退するのですが・・・・・・。
「武士の献立」は、刀でなく包丁で加賀藩に仕えた「包丁侍」の一家を描いたユーモアあふれるヒューマンドラマです。
料理で舟木家を支える妻・春役に上戸彩、父・舟木伝内役に西田敏行など豪華キャストが結集。
メガホンをとったのは「釣りバカ日記」シリーズを手掛けた朝原雄三(あさはら・ゆうぞう)監督です。
今日は、主役の舟木安信を演じた高良健吾さんにお話しをうかがいました。
熊本出身の高良さん、いまや日本を代表する俳優ですね。
この番組では「フィッシュ・ストーリー」に続いて、2度目のインタビューとなります。
 
「武士の献立」オフィシャルサイト http://www.bushikon.jp/
 
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「かぐや姫の物語」

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、現在公開中の「かぐや姫の物語」です。
この映画は、宮崎駿監督と並ぶ
「スタジオジブリのもう一人の巨匠」と言われる
高畑勲(たかはたいさお)監督が、
「ホーホケキョとなりの山田くん」以来14年ぶりに
手掛けた最新作です。
 
今年はジブリの長編映画が年に2本公開されることで
話題ですが、宮崎監督と高畑監督の映画が同じ年に
公開されるのは、1988年の「となりのトトロ」と
「火垂るの墓」以来、なんと25年ぶり。

もともとは2本同日公開を目指していたそうですが、
高いクオリティを追求し、「風立ちぬ」から4か月遅れでの
封切りとなりました。
当初予定されていたこの「同日公開」のプランに関しては、
裏話がありまして、「風立ちぬ」より早く製作が
開始されていたにもかかわらず、高畑監督のあまりの
完璧主義ゆえに作業が遅々として進まなかった
「かぐや姫の物語」。
「このままのペースだと、完成は2020年になる。」というぐらいに
製作が遅れていました。そこでプロデューサーが考えだしたのが、
「風立ちぬ」と「かぐや姫の物語」の同日公開プランです。

ライバルとして互いを強く意識している宮崎監督と高畑監督。
そのライバル心に火をつけることで製作体制を劇的に
スピードアップさせることに成功したそうです。
結果、4ヶ月遅れとはなったのですが、
なんとか2013年内に公開にこぎつけることが
できたという訳です。
 
完成した映画は、確かに時間をかけて製作されたのが
頷ける完成度になっています。
淡い色彩のまるで日本画のような美しい絵が、
動く映像をみているだけでも感動します。
高畑監督は、“いわゆるアニメ的”な表現を嫌い、
「おもひでぽろぽろ」では写実的な画を。
「ホーホケキョとなりの山田くん」では、水彩画のような背景に
マンガ的なキャラクターを融合させたりと、
常に、実験的な映像の試みを行っていますが、
今回は画面全体を淡い水墨画のように描き出し、
これまでのアニメーションのイメージを覆す、
圧倒的な表現を作り出しています。
 
映画の中で、かぐや姫の幼少期は、特別、
丁寧に描写してあって、よちよちの歩く赤ちゃん時代の
かぐや姫の描写は、赤ちゃんの柔らかな肌の質感まで
観客に伝わってくるような見事な作画になっています。
通常スタジオジブリの映画は、社員スタッフが作画を担当
していますが、この作品は、現在の日本アニメ界から
選抜れた優秀なアニメーターたちが作画を担当しています。

この作品の製作が遅れたおかげで、製作スタッフを奪われた
「劇場版新世紀エヴァンゲリヲン」最新作など
多数のアニメ作品が大幅に遅れてしまったそうです。
それくらい優秀な人材を贅沢に投入しているんですね。
 
「かぐや姫」は、“日本で最も古い物語”として知られていますが、
その文章は起こった出来事が中心に描かれ、
登場人物の心情はほとんど分かりません。
しかし高畑監督はこの映画で、原作を忠実に再現しながら、
かぐや姫や育ての親たちの気持ちにスポットをあて、
物語に深みを与えることに成功しています。
特に、田舎暮らしから都に出て行って、
多くの男性から結婚の申し込みを受けるようになった時の
かぐや姫の心の内面がどう描かれているのかに注目です。
 
個人的には、この「かぐや姫の物語」は、
高畑監督が70年台に監督したテレビシリーズ
「アルプスの少女ハイジ」との共通点が多いように思われます。
当時としては画期的な現地へのロケハンなどを行い
徹底的なリサーチを行ったアニメ。

原作にはないエピソードなどを描いて、
ハイジの心情を丁寧に描いていった高畑作品です。
当時の作画を担当していたのが、監督デビュー前の
宮崎駿だったというのは有名な話です。

ハイジではスイスだった舞台を、日本に移して描かれた
少女の成長物語がこの「かぐや姫の物語」だと
言えるかもしれません。田舎で共に暮らした羊飼いの
ペーターにあたる役が、原作には登場しない
映画オリジナルのキャクター捨丸という少年として登場します。
声を担当するのは、熊本出身、我らが高良健吾くんです。
捨丸とかぐや姫の恋の行方も、この映画の見どころの
一つとなっていますので注目してください。
 
声といえば、この映画は、作画をする前に声を収録して、
その声に合わせて作画するという「プレスコ」
(プレスコアリングの略、事前収録の意味)で作成さています。
だからキャラクターの動きと声がピッタリとあっていて、
独特の生命感を生み出しています。
ハリウッドのアニメなどでは、この方式で作られる
アニメが多いのですが、スケジュールや
予算が厳しい日本のアニメでは珍しい方式です。

だからこそ、今は亡き地井武男さんが担当する
「竹取の翁」の演技は素晴らしいです。
日本アカデミー賞の助演男優賞は、今年は
地井さんに贈るべきなんじゃないかと思える名演です。
「翁」の「かぐや姫」に対する愛情や出世欲におぼれて
ちょっと調子に乗ってしまう小市民ぶりなど。
愛すべきおじいさんキャラとして素晴らしい完成度です。
 
映像も音も、大スクリーンの劇場で観るにふさわしい作品です。
今年の締めに観るならこの1本と言い切ってしまえる作品です。
スタジオジブリの実力を、改めて感じさせてくれる1本!
ぜひ劇場で体験してください!
 
今日ご紹介した映画「かぐや姫の物語」は、
■TOHOシネマズ光の森
■TOHOシネマズはません
■TOHOシネマズ宇城
■シネプレックス熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
 
「かぐや姫の物語」オフィシャルサイト
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本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓
 

映画「REDリターンズ」 プレゼント

11月30日土曜日公開の話題の映画
「REDリターンズ」からのプレゼントです。
 
2011年公開され全世界で興業収入2億ドルを
突破した痛快アクションエンターテイメントの
「RED」の続編が、スケールアップして帰ってきました。
 
「RED」とは、Retired Extremely Dangerous
 (引退した超危険人物)の意味です。
 
伝説のスパイたちが、今回も世界を股にかけて
大暴れします。
出演は、ブルース・ウィルス、
ジョン・マルコビッチ、ヘレン・ミレン
キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、
アンソニー・ホプキンスなど豪華キャスト。
 
アジア代表として、イ・ビョンホンが
凄腕の殺し屋役で出演しています。
とにかく、爆発と豪華スター!
そしてまた爆発と銃撃戦!
ハリウッドらしい
大作アクションに仕上がっていますよ。
 
上映劇場は
TOHOシネマズはません
TOHOシネマズ宇城
TOHOシネマズ光の森
シネプレックス熊本
イオンシネマ熊本
です。
 
今日の「キネマのススメ」では、
この映画「REDリターンズ」の
オリジナル・Tシャツを一人の方にプレゼントします。
タイトルの「RED」にひっかけて
真っ赤なTシャツです。
 
REDTシャツ.jpg

(宛先)
MAIL:glory@fmkumamoto.jp
FAX:096-355-5200
 
(締め切り)
今日(11月26日)中です。
 
11月30日土曜日公開、映画「REDリターンズ」から
Tシャツプレゼントのお知らせでした。

今日子と修一の場合

毎週、わたくし松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています「キネマのススメ」。
今日ご紹介するのは、現在公開の映画「今日子と修一の場合」。
「長い散歩」でモントリオール映画祭グランプリを受賞するなど、映画監督として世界的に活躍する奥田瑛二監督。
前作から6年ぶり、5作目となる監督作品がこの「今日子と修一の場合」です。
 
家族を養うために他人に体を許してしまい、故郷を追われた今日子。
暴力的な父親から母を守るために事件を起こして少年刑務所に服役することになった修一。
彼らは同じ宮城県南三陸町の出身ですが、まったく面識はありません。
故郷を離れ、東京で過ごしていた彼らは、
「3.11」の震災の日を迎えることになるのですが・・・・・・・。
 
今日子役は、奥田瑛二監督の「風の外側」でデビュー以来、数多くの映画に出演。昨年は、各種映画賞で主演演女優賞を独占した安藤サクラ。
修一役は、黒木和雄監督の「美しい夏キリシマ」でデビュー以来、映画にドラマに舞台に精力的に活動する柄本祐(えもと・たすく)。
今回は、夫婦共演も話題の作品となっています。
今日は、キャンペーンのため熊本にいらっしゃった奥田瑛二監督にお話をうかがいました。
 
「今日子と修一の場合」オフィシャルサイト http://kyokoandshuichi.ayapro.ne.jp/
 
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ノーカット版のインタビューをポッドキャストで配信中。
 
詳しくはここ↓
 

「悪の法則」

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、現在公開中の「悪の法則」です。
 
この映画は、アカデミー賞を受賞した映画
「ノーカントリー」の原作者として知られる
アメリカを代表する作家
コーマック・マッカーシーが書き下ろした
オリジナル脚本を、「エイリアン」や
「グラディエーター」などで知られる
ハリウッドの巨匠リドリー・スコットが
映画化した作品です。
 
この組み合わせに「悪の法則」という
刺激的なタイトル。
緊迫感あふれるクライムサスペンスであると
同時に人間の「罪」についての深い洞察に
みちた作品となっています。
 
主人公は有能な弁護士。
彼は結婚の決まった恋人のために、
ほんの出来心から、友人の実業家と手を組み、
危険な裏社会のビジネスに手を出します。
メキシコから国境を越え、大量のドラッグを
アメリカに密輸する危険な仕事です。
裏の世界に通じるブローカーや、
美しい元ダンサーなど、彼の周りに現れるのは、
ひとくせもふたくせもある人物たち。
ある出来事をきっかけに、主人公は、
取り返しのつかない危機へと陥っていきます・・・。
 
主人公を演じるのは、
リドリー・スコットの前作「プロメテウス」にも
出演したマイケル・ファスベンダー。
彼の婚約者には、ペネロペ・クルス。
主人公と手を組む実業家ライナーには、
「ノーカントリー」で強烈な殺し屋を演じた
ハビエル・バルデム。その謎めいた恋人
マルキナ役に、キャメロン・ディアス。
そして、裏社会のブローカーである
ウェストリーには、ブラッド・ピットと、
キャストも超豪華です。
 
ただ、この映画は、普通の
クライム・サスペンスとは一線を画す映画です。
「悪」に手を染める人間の弱さ、そして、
その行為によって、登場人物が
どんな非情な報いを受けるのか、映画は、
登場人物たちの行く末を、ある意味
突き放したように淡々と描いてみせます。
 
それが残酷な人間の死だとしても、
映画の中では、さほど重要なことでないように
静かに淡々と描かれていくのが、
逆に恐怖を倍加させるようになっています。
 
これはネタバレになるかもしれないので、
注意してお話しますが、映画の終盤で主人公に
「あるもの」が届けられるシーン。
映画をぼんやり観ていると、そのシーンの意味が
全然わからない人もいるかもしれません。
それまでの主人公たちの会話を注意深く
聴いていた人には、これが、
とてつもなく恐ろしいシーンになっています。
 
そう、この映画は、一般的なハリウッド映画と
まったく違った方法論で作られている作品なんです。
観客は、「罪」について考え、「悪」について考え、
「人間の生きる意味」について考えさせられます。
普通のハリウッド映画のようにぼんやり観ていると、
映画の本質に気が付かないかもしれません。
観客が考えることを前提にした
映画になっているんです。
 
今回のそういう「仕掛け」については、
脚本を担当し、製作総指揮をつとめた作家
コーマック・マッカーシーの存在が大きいです。
彼の書く小説は、登場人物の会話を中心にして、
普通の人々が遭遇する悪や恐怖、絶望などを
描くのが特徴と言われます。
 
アメリカという国が、「血と暴力」によって
作られていると主張する彼の作品群は、
「現代の神話」とも呼ばれていまして、
アメリカ人作家の中で最もノーベル文学賞に
近い作家とも呼ばれています。
この映画も、その小説のスタイルをとりながら、
ひょんなことから危険に巻き込まれていく
人間の姿を描き出しています。
アカデミー賞受賞作「ノーカントリー」では、
コーエン兄弟の抑えた演出が作品の完成度を
上げていましたが、
今回のリドリー・スコット監督は、
映像派の監督であることもあって、
派手な見せ場もたっぷりと用意されています。
 
俳優陣の衣装もそのひとつ、
主人公は常にアルマーニのスーツ。
実業家ライナーは、派手なベルサーチの服。
謎の女マルキナには、この映画のためにデザイン
された人気ブランドのトーマス・ワイルドの
コレクションが使用されてます。
衣装ひとつにしても、登場人物のキャラを
象徴するものとして描きわけているのが、
ビジュアリストである
リドリー・スコット監督の凄いところです。
 
単純な犯罪映画としても見ることができる
映画ですが、ここはひとつ細部まで目を凝らして
鑑賞して、リドリー・スコットと
コーマック・マッカーシーが仕掛けた、
映画的な人間考察に参加してみませんか?
 
映画を観た後に、世の中の風景が変わって
みえるかもしれません。
ちょっと歯ごたえのある映画を見たい方には、
ぜひおススメの1本ですよ!
 
今日ご紹介した映画「悪の法則」は、
■TOHOシネマズ光の森
■TOHOシネマズはません
■TOHOシネマズ宇城
■シネプレックス熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
 
「悪の法則」オフィシャルサイト
 
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本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
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