「ベイマックス」
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「FMK Morning Glory」毎週火曜日にお送りしています、
「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
今日ご紹介するのは、現在公開中の「美女と野獣」です。
「美女と野獣」といえば、1991年に作られたディズニーの
大ヒットアニメ映画を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
最近では、「眠れる森の美女」の新たな側面を描いた実写版として、
アンジェリーナ・ジョリー主演の「マレフィセント」が作られたりしたので、
この映画もその類の作品と思っている方も多いと思いますが、
その切り口とも違っています。
今回の「美女と野獣」は、本家フランスのスタッフが才能を結集した
まったく新しい解釈の「美女と野獣」なんです。
そもそも「美女と野獣」は、
ディズニーのオリジナルキャラクターではありません。
実はこの物語には、私たちが良く知っているものとは
ちょっと違う原作が存在しているんです。
私たちが知る「美女と野獣」は、1756年に出版された
ボーモン夫人のバージョン。
それをさかのぼること16年、1740年にヴィルヌーヴ夫人によって
書かれたものが、「美女と野獣」のもともとの原作なんです。
この、オリジナルのヴィルヌーヴ夫人の原作を徹底検証して
作られたのが、今回ご紹介する「美女と野獣」という訳です。
さて、そのストーリーですが・・・。
バラを盗んだ父の代わりに、
恐ろしい野獣が住む城へ囚われの身となったベル。
命を投げ出すことを覚悟して城に乗り込んだベルでしたが、
野獣がベルに要求したのは、毎晩ディナーを共にすることだけ。
城で生活するうちに、ベルは野獣の恐ろしい姿の中にある
もう1つの姿に気づき始め、
野獣に秘められた過去を解き明かしていきます・・・。
今回の映画のポイントは、この野獣の過去にスポットをあてたところ。
なぜ王子は呪いをかけられ、野獣となってしまったのか、
ディズニーのアニメ版では出てこなかった部分にスポットをあて、
このおとぎ話を、よりドラマチックに描き出しています。
もちろん、ファンタジーらしい華やかなドレスやビジュアルも見どころの1つ。
また、フランスを代表する俳優ヴァンサン・カッセルが
野獣を演じているのも見ものです。
何故、彼が「野獣」になってしまったかを説得力ある演技で見せてくれます。
主役のベル役は、レア・セドゥ。「アデル、ブルーは熱い色」の
演技でカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞したのも
記憶に新しいところ。美 しさの中にも強い魂を秘めた
ベルの役を見事に演じています。
「美女と野獣」というとディズニーのアニメ版と
同じように有名な作品があります。
小説家であり、劇作家であり、詩人としても有名なフランスの
天才ジャン・コクトーが監督を務めた1946年の映画「美女と野獣」です。
この作品に登場した「野獣」のイメージは、ジャン・コクトーが
日本でみて感動した歌舞伎の「鏡獅子」から
インスパイア―されたという説があります。
確かにこの作品の「野獣」のイメージ。
ワイルドだけれど高貴な気品ある存在感は歌舞伎の世界と
通じるものがあるかもしれません。
その後のディズニー版も、今回のバージョンも、
基本はこのジャン・コクトー版の「野獣」のイメージが踏襲されています。
日本の歌舞伎が世界のエン タメに影響したって聞くと、
ちょっと嬉しい説ですね。
さらに今回の作品には、「野獣」のお城に登場する小さなある
「キャラクター」やクライマックスに登場する恐ろしい
ある「キャラクター」などに、 日本のアニメーションからの
影響も垣間見えます。
ずばり、言ってしまうと「もののけ姫」です。
宮崎駿監督の「もののけ姫」のあの「キャラ」やあの「キャラ」のような
感じのキャラが実写で登場するんですよ。楽しそうでしょう!
ディズニーのアニメとはひと味違う、大人の雰囲気あふれるファンタジー。
デート映画にもおすすめですよ!
今日ご紹介した映画「美女と野獣」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
で、現在公開中です。
「美女と野獣」オフィシャルサイト
http://beauty-beast.gaga.ne.jp/
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。 毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。 今回は、10月31日(金)~11月5日(水)に開催される 「みうらじゅん祭りin 本渡第一映劇」について 本渡第一映劇の柿久和範さんに電話でお話を伺いました。