« 名前のヒミツ | メインページ | アーカイブ | 旅するこころ »

キネマのススメ

「夢は牛のお医者さん」

 
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、
現在公開中の映画「夢は牛のお医者さん」です。
 
この作品は、1人の少女の夢の始まりから現在まで
なんと26年間の長きに渡って密着したドキュメンタリー映画です。
 
そもそもの始まりは、1987年、新潟県の山あいにある小さな小学校に、
3頭の子牛が入学したこと。地元のテレビ局「テレビ新潟」が、
ニュース番組の企画として密着取材を始めました。
当時小学3年生だった少女・知美さんは、3頭のうちの1頭を担当し、
毎日世話をするうちに、「獣医になりたい」という夢を持つようになります。
 
当時、番組のテーマは「素朴な学校とピュアな子供たち」で、
知美さんにスポットを当てたものではなかったため、
彼女が小学校を卒業し、学校が廃校になると、
カメラはいったん彼女から離れます。
 
それから4年後。
高校生になった知美さんは、獣医師になる夢に向かって、
親元を離れて遠くの高校に通っていました。
カメラはここから、夢に向かって奮闘する知美さんに
スポットをあてていきます。
「テレビを見ない」と決めた高校生活、大学受験、国家試験。
そして、見事夢を叶えた知美さん。
普通の映画なら、ここで感動的なエンディングとなるところですが、
この映画は終わりません。夢は叶ったところがスタート地点。
仕事の喜びや厳しい現実、難しさに向き合いながら、
獣医として、成長していく知美さんの姿が描かれます。
 
幼いころに「なにかになりたい」という夢を持ったとしても、
それを実際に叶えるのはかなり難しいものですよね。
それを実現した知美さん、そして26年間も密着取材を行った
スタッフ。その思いの強さに素直に感動を覚えます。
AKB48の横山由衣がナレーションを担当したことも話題です。
観た後に元気をもらえる1本ですよ!
 
1987年から現在まで、一口に26年間と言いますが、
この26年間は、撮影技術も劇的に進歩した時期です。
映画の冒頭では、解像度も低い映像なのですが、
年月が経つにつれ、画像も鮮明になり、
画面のサイズも大きくなってゆきます。それと同時に、
画面の中の知美さんも、成長してゆくのです。
ある時代の映像記録としても、
とても貴重なものになったのではないでしょうか?
 
ここのところ、映画館でさまざまなドキュメンタリー作品が
上映されるようになりました。
昔は、ビデオで撮影しても、映画館で公開するためには、
フィルムに焼くという作業が必要でした。
このフィルム化するという経費がかなり高いので、
興行収入があまり見込めないドキュメンタリー作品は、
東京の一部の劇場で細々と上映されるという扱いでした。
 
ところが、最近の映画館は、デジタルデータを
そのまま上映できるシステムが設置されている劇場が
多くなったので、デジタルで撮影されたものを、
デジタルでそのまま上映できるようになりました。
フィルムに焼く経費も節約できるので、
多くの映画館で高品質のドキュメンタリー作品が
上映可能になったのです。
ハードの進歩が、ソフトの流通形態まで
変革してしまったということですね。
この作品も、そんな1本と言えると思います。
テレビでみるドキュメンタリーとは、また一味違った
映像体験ができますので、是非、劇場で観てもらいたい作品です。
 
今日ご紹介した映画「夢は牛のお医者さん」は、
■Denkikan
で、現在公開中です。
 
「夢は牛のお医者さん」オフィシャルサイト
-----
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓
 

映画「舞妓はレディ」 試写会招待のご案内

「FMK Morning Glory」からスペシャル・プレゼント!
映画「舞妓はレディ」の舞台挨拶付き試写会ご招待のお知らせです。
 
「舞妓はレディ」は、ヒットメーカー周防正行監督が、
『shall we ダンス?』の前に撮る予定だったという念願の企画。
豪華キャストでついに実現させた青春ミュージカル映画です。

舞妓を目指すヒロインの奮闘をとおして、
頑張る人たちにエールを送るそんな映画、
観た人がなんだか元気になる映画です。
800人の中から選ばれたシンデレラガール上白石萌音が
主人公・小春を、彼女を助ける大学教授を長谷川博己が演じています。
その他、富司純子、田畑智子 草刈民代 渡辺えり 竹中直人などなど
豪華な面々が共演しています。
 
「FMK Morning Glory」では、
この映画をいち早く鑑賞できる試写会にリスナーをご招待します。
 
試写会の日程は、7月23日(水)、午後 6時30分 スタートです。
今回は、周防正行監督と主演の上白石萌音さんの
舞台挨拶付きの試写会です。

場所はTOHOシネマズはません
「FMK Morning Glory」では、
この試写会にペアで30組、60人の方をご招待します。
あなたの住所、氏名、電話番号、
そして一番好きな映画のタイトルを書いて
 
(宛先)
メール : glory@fmkumamoto.jp
FAX : 096-355-5200
 
(締め切り) 本日(7月15日)中
 
映画「舞妓はレディ」オフィシャルサイト http://www.maiko-lady.jp/
 
 
「FMK Morning Glory」から
映画「舞妓はレディ」の試写会ご招待のお知らせでした。
 

「思い出のマーニー」

思い出のマーニー_ポスター.jpg
 
 
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、今週土曜日・7月19日から公開される
「思い出のマーニー」です。
 
去年、宮崎駿、高畑勲 両監督が
次々と新作を発表。キャリアの集大成的な
入魂の作品が話題となりました。
しかも、宮崎監督が長編作品からの引退を表明するなど、
何かと話題の多かった「スタジオジブリ」。
早くも登場する最新作が、
今日ご紹介する「思い出のマーニー」です。
 
監督は、4年前「借りぐらしのアリエッティ」で
監督デビューを果たした米林宏昌。
前作の「借りぐらしのアリエッティ」では宮崎監督が
脚本に参加していましたが、今回はジブリとして初めて、
宮崎・高畑両監督が関わっていない長編作品としても
注目を浴びています。
 
主人公は、幼いころに両親を亡くし、
養母に育てられた12歳の少女・杏奈。
体も弱く、周囲とうまく馴染めない繊細な女の子です。
休養のため、夏の間、海辺の村に住む
親戚のもとに預けられることになります。
 
そこで杏奈は、金髪で青い目を持つ少女
マーニーと出会います。
2人はすぐに仲良くなりますが、
村の人たちは、マーニーのことを誰も知りませんでした・・・。
 
原作は、イギリスの児童文学ですが、
今回は舞台を北海道に変え、
日本の物語としてアレンジしてあります。
学校も友達も苦手で、孤独を抱えている杏奈が、
ミステリアスな少女マーニーと出会い、
心を開いていく姿が繊細に描かれています。
 
声の出演は、杏奈役に高月彩良、マーニー役に有村架純。
その他、周囲の人物たちを、松島奈々子、寺島進、吉行和子、
黒木瞳など豪華キャストが演じています。
 
杏奈とマーニーという二人の女の子が主人公。
ダブル・ヒロインという物語は、ジブリでも初めての試みです。
実は、この原作を米林監督に薦めたのは、
これまでのスタジオジブリ作品を裏で支えてきた
鈴木敏夫プロデューサーでした。
日曜夜の人気番組「ジブリ汗まみれ」の
パーソナリティとしてもおなじみですね。

鈴木プロデューサー曰く「去年、宮崎監督は引退しましたが、
実は毎日ジブリに出社しています。
本人は『口も手も出さない』と言うが、実は、手を出したり、
足を出したり・・・・。でも宮さんが口を出すのは、
いつも男女の物語なんです。今回は女の子同士の話だから、
手の出しようがない。そのあたりは計算通りでしたね。」
 
巨匠の影響を受けずに、
新しいものを作るっていうのは、相当たいへんなようですね。
 
米林監督は、アクションや冒険より、
人間ドラマにスポットを当てるタイプ。
今回も、空を飛んだり戦ったりする派手なシーンはありませんが、
思春期の少女の心に寄り添った、やさしい物語になっています。
 
特に、注目して欲しいのは、アニメーター出身の
米林監督らしい登場人物の細やかな動きの演出です。
ボートを漕いで、入り江の向こうの屋敷へ行くというシーンが、
映画の中には何度何度も登場してきます。
最初はぎこちなくオールを漕ぐシーン。
だんだんと登場人物の心の成長とリンクするように
オールの漕ぎ方が変化していく様子を見事な作画で見せてくれます。
主人公・杏奈が、少しずつ周囲と馴染んでいく様子は、
思春期を体験した人なら、まるで自分のことのように
感じられる場面かもしれません。
 
これまでも「スタジオジブリ」の作品は、
丁寧な作画が観客を魅了してきましたが、
今回の作品は、宮崎監督や高畑監督とはまた違った、
とても繊細な世界観のアニメーションを目指しているような気がします。
 
ジブリの新たなスタートとも言える作品。ぜひご覧になってみてください!
 
今日ご紹介した映画「思い出のマーニー」は、
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
■イオンシネマ熊本
で、今週土曜日・7月19日から公開されます。
 
ここで、この「思い出のマーニー」に関するプレゼントのお知らせです。
映画オリジナルのボールペンを4人の方にプレゼントします。

140715.JPG
 
(宛て先)
メール : glory@fmkumamoto.jp
FAX : 096-355-5200
 
(締め切り)
本日(7月15日)中
 
「思い出のマーニー」 オフィシャルサイト
http://marnie.jp/
-----
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓
 

『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』

 
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、今週土曜日・7月12日から公開される
『インサイド・ルーウィン・デイヴィス名もなき男の歌』です。
 
この映画は、「ファーゴ」や「ノーカントリー」などの
ヒット作で知られ、いまやアメリカを代表する映画作家となった
ジョエル&イーサン・コーエン兄弟の最新作です。
1984年「ブラッド・シンプル」で長編デビューしたコーエン兄弟は、
脚本・演出・プロデュースを兄弟で分担して行うという
珍しい製作体制で、映画を作ってきました。
一風変わったスリラーやブラック・コメディを得意と
していますが、登場人物が、どこか愛すべき
おかしな人物という点が共通しています。
 
今回の作品は、1960年代のニューヨークを舞台に、
売れないフォークシンガー
ルーウィン・デイヴィスの一週間を描き、
2013年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞しました。
 
映画の舞台となった1960年代は、
ミュージックシーンがとても活発だった時期。
アメリカのヒットチャートではモータウンサウンドが
隆盛を極め、ビートルズやビーチ・ボーイズ、
ストーンズなどのロックが台頭してきます。
一方、ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジでは、
ライブハウスを中心にフォークが人気となり、
大きなムーブメントとなっていきますが、
映画で描かれるのは、フォークがムーブメントとなる、
ちょっと前の時代です。
自分で曲を作って歌うという「シンガー・ソング・ライター」の
スタイルがまだまだ珍しかった時代。
音楽はプロの作曲家がつくり、
プロの歌手が歌うという分業制で作られていた時代です。
 
主人公のルーウィンは、コンビからソロ歌手に
転向したフォークシンガー。
アルバムを出したものの全く売れず、
家もなく知人の家を転々とする毎日。
しかし自分の音楽には信念を持っていて、
儲かりそうな話が来ても、
ポリシーに沿わなければ断ってしまいます。
才能はあるのに、やることなすことうまく行かない彼の姿は、
切なくもあるし、どこか滑稽でもあります。
 
ルーウィンのモデルとなっているのは、
ボブ・ディランが影響を受けたことで知られる
伝説んpフォークシンガー、デイヴ・ヴァン・ロンク。
彼の回想録を原作として、
映画の中でも彼の曲が使われていますが、
キャラクターやエピソードは、
かなりオリジナルで創作されています。
“デイヴ本人”というよりは、才能はあったけど
“ボブ・ディランにはなれなかった人々”の、
いわば集合体のような存在です。
トップスターではなく、その陰に隠れた人に注目するところが、
さすがコーエン兄弟です。
 
ルーウィンを演じているオスカー・アイザックは、
ジュリアード音楽大学の出身で
映画の中でも自らギターを弾き、歌声を披露。
また、友人のフォークシンガー役の
ジャスティン・ティンバーレイクや
キャリー・マリガンも素晴らしい歌声を聞かせてくれます。
 
この映画を企画した時に、コーエン兄弟は、
「歌も演技もうまい俳優」を探してオーディションで
たくさんの俳優にあったそうです。どちらかがうまくても、
両方うまいとなるとなかなかいませんでした。そんな中で
やっと発見した才能がオスカー・アイザックだったそうです。
オスカー・アイザックには、この作品の主演をきっかけに、
出演依頼が殺到しているそうで、現在撮影中、来年公開の
「スターウォーズエピソード7」にも重要な役で
出演しているそうですよ。
 
この作品は、夢を追い続けて、
夢破れた多くの人たちへのリスペクトに満ちた作品です。
コーエン兄弟も、実は、監督デビュー前にホラー映画
「死霊のはらわた」の編集をやっていた時期があります。
編集のアシスタントをしながら、いつかは監督デビューするんだと、
オリジナルの脚本を書きためていたそうです。
「死霊のはらわた」のサム・ライミ監督は、いまでは
「スパイダーマン」シリーズを手掛け、
ハリウッド屈指のヒットメーカーになりました。
一方、コーエン兄弟も、味わい深い傑作を生み出す
映画作家として、世界の映画祭で認められる
大物クリエーターとなりました。
彼らは、ある意味、夢をかなえた人たち。
きっと彼らの周囲には、才能はあったのに、
夢を叶えられなった友人も多かったことでしょう。
この映画は、そんな友人たちに捧げられた
作品のような気がします。
 
フォーク・ミュージックや音楽の歴史に詳しくなくても、
夢を追いかけるあなたなら、かなり楽しめる作品のはずです。
サントラ盤もおすすめですよ!
 
今日ご紹介した映画
「インサイド・ルーウィン・デイヴィス名もなき男の歌」は、
■Denkikan
で、今週土曜日・7月12日から公開されます。
 
「インサイド・ルーウィン・デイヴィス名もなき男の歌」
オフィシャルサイト
 
-----
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓
 

「マレフィセント」

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、今週土曜日・7月5日から公開される
「マレフィセント」です。
 
主役は、通称「アンジー」ことアンジェリーナ・ジョリー。
演技力、スター性、俳優としてだけでなく、
数々のチャリティ活動などで知られる
いま最も輝いている女優の最新作です。
 
今回は、アンジーのために用意されたといっても過言ではない
ディズニーの超大作「マレフィセント」の主演です。
 
「マレフィセント」というのは、ディズニーアニメの名作
「眠れる森の美女」で、ヒロインのオーロラ姫に“永遠の眠り”の
呪いをかけた、邪悪な妖精のこと。
1959年に発表された「眠れる森の美女」ですが、
時代を越えて、定番の悪役として
お馴染みのキャラクターとなっています。
今回、アンジェリーナ・ジョリーが、このマレフィセントを
演じているわけですが、なんで悪役が主役のディズニー映画が
作られたんでしょう?
 
ディズニー作品には、さまざまな悪役が登場しますが、
その悪役たちを総称して“ヴィランズ”と呼んでいて、
グッズが作られたりパレードに登場するなど、
かなりの人気を誇っています。日本でも、「機動戦士ガンダム」の
シャアとか、「宇宙戦艦ヤマト」のデスラーとか、
「スターウォーズ」のダース・ベイダーとかが、
主役のヒーローを上回るほどの人気ですが、
あれと似たような感じでしょうか・・・・・
そんなヴィランズの中で絶大な人気を誇っているのが、
この映画の主人公・マレフィセントなんです。
 
さてオリジナルの「眠れる森の美女」は、
マレフィセントに永遠の眠りの呪いをかけられたオーロラ姫が、
王子様の真実の愛のキスによって目覚め、
2人は結婚して幸せに暮らしました・・・・・
めでたし、めでたし・・・・・というのがお馴染みのお話ですね。
今回の映画「マレフィセント」では、この物語に隠された
「なぜマレフィセントはオーロラに呪いをかけたのか?」
「マレフィセントとは本当は何者なのか?」
「オーロラ姫の呪いは解けるのか?」といった
数々の謎にスポットを当て、誰も知らない“本当の愛の物語”を
ドラマティックに描き出しています。
 
物語を語る立場が変わると、まったく違うストーリーが
浮き上がってくるのが、実に面白いです。
映画を観終わるころには、あの怖いマレフィセントの
表情の裏に隠された真実を知り、
彼女に対するイメージがまったく違ってくることでしょう。
 
見どころは、なんといっても圧倒的な存在感を誇る
アンジェリーナ・ジョリー!
彼女自身のバックグラウンドと、マレフィセントの人生が重なり、
説得力のあるキャラクターとなっています。
オーロラ姫を演じるのは、「スーパーエイト」のエル・ファニング。
また、アンジェリーナ・ジョリーの愛娘
ヴィヴィアン・ジョリー=ピットが、オーロラ姫の幼いころを
演じていることでも話題です。
 
今年を代表する映画となりディズニーアニメの
まったく新しい方向性を示した「アナと雪の女王」では、
王子様を待っているだけでない、
自分から困難に立ち向かってゆく新しい
プリンセス像を見事に描いていましたが、この「マレフィセント」も
その延長線上にある作品といっていいと思います。
これまでは、単なる悪役として描かれてきた「マレフィセント」の
真実の姿を描くことで、新しい時代のヒロインを描くことに
成功しています。今後は、いろんなディズニークラッシックを、
現代の視点で語り直すというような試みが続くかもしれませんね。
 
日本の民話「桃太郎」なんかいいかもしれませんね。
これまでの「桃太郎」は、桃太郎サイドから語られた物語。
逆の鬼サイドから見たら、鬼退治に来た桃太郎は、
鬼が島に殴り込みに来た乱暴者、
ものすごい悪い奴に見えたかもしれません。
鬼の中には優しい鬼もいたと思うんですよ・・・・・。
そんな想像を膨らませるとても
新鮮なストーリーがこの「マレフィセント」です。
 
ディズニーの名作に秘められたまったく新たなストーリー。
オリジナルの「眠れる森の美女」本編と見比べると、
より楽しめると思いますよ!
 
今日ご紹介した映画「マレフィセント」は、
■TOHOシネマズ光の森
■TOHOシネマズはません
■TOHOシネマズ宇城
■シネプレックス熊本
■イオンシネマ熊本
で、今週土曜日・7月5日から公開されます。
 
「マレフィセント」オフィシャルサイト
-----
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓
 

「チョコレートドーナツ」

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、
現在公開中の「チョコレートドーナツ」です。
 
この映画、いま各方面でかなり話題になっている
映画なので、ご存知の方も多いかもしれません。
4月に東京の「シネスイッチ銀座」1館だけで公開されると、
これが評判を呼んで驚異的なヒット!
スターも出ていないし、大量宣伝をした訳でもないのに、
観た人の口コミで広がっての大ヒットとなったのです。
公開劇場は瞬く間に増え、
ついに熊本でも待望の公開となりました!
 
「シネスイッチ銀座」は、80年代に
「ニュー・シネマ・パラダイス」を大ヒットさせたことで
有名な映画館です。
この映画「チョコレートドーナツ」も
そんな単館系映画ファンたちの口コミによって
ヒットした最近では珍しいタイプの映画です。
世界中の映画祭で10以上の「観客賞」を受賞したことも、
映画評論家でなく、
映画ファンが支持した映画だという証となっています。
 
舞台は1979年のアメリカ・カリフォルニア。
歌手を夢見ながらショーダンサーとして働くルディと、
弁護士のポールはゲイのカップル。
ルディのアパートの隣の部屋には、
ダウン症の少年マルコが住んでいますが、
母親が薬物所持で逮捕され、一人残されてしまいます。
ルディとポールは残されたマルコを保護し、
一緒に暮らすうちに家族のような愛情が芽生えていきますが、
彼らがゲイカップルということが知られると、
周囲の差別と偏見にさらされ、マルコを奪われてしまいます。
裁判によって、マルコを取り戻そうとする二人ですが、
法律という厚い壁が、
彼らの前に立ちはだかることになるのですが・・・・・・。
 
この映画の脚本は、今から20年ほど前、
実際にあった話をもとにして書かれたものだとか。
ニューヨークに住む脚本家の近所に住んでいた
ゲイのカップルがモデルだそうです。
出来上がった脚本は、いろんなスターや映画関係者が
映画化しようとしたそうですが実現には至らず、
ふとした縁でこの脚本と出会ったトラビス・ファイン監督の
手によって2012年ようやく映画化が実現しました。
 
物語の設定とタイトルから、ほのぼのとしたかわいい話を
想像されるかもしれませんが、同じチョコレートでも、
ミルクと砂糖控えめの、ほろ苦いビターチョコレートな
味付けです。
 
マイノリティに対する差別は、だいぶ改善されているとはいえ、
今も根深いですし、日本ではまだまだ性別や
家族の役割に対する古い考えが残っています。
ルディとポール、マルコの関係は、
そんな背景を超えたピュアなものだからこそ、
人々の胸を打つのかもしれません。
登場人物に寄り添うように物語が進行していくので、
これは映画なんだとわかってはいても、
観客は、彼らを友人のように思ってしまいます。
彼らに不幸になってほしくない・・・・・
彼らの幸せを願ってしまう・・・・そんな映画なのです。
 
ルディを演じるアラン・カミングの素晴らしい歌声も、
映画の魅力の1つ。音楽にも注目してほしい1本です。
彼は、ミュージカル「キャバレー」でトニー賞主演男優賞も
受賞したことがある実力派の俳優なので、
歌で登場人物の心境を表現するは得意中の得意。
映画の中でたくさん歌うシーンが出てくるんですが、
登場人物の心境と歌詞がシンクロしている曲が
選ばれているのが心憎い演出です。
ちゃんと歌詞も字幕表示されますので、見逃さないでください。
そして、なんと言ってもマルコを演じた
アイザック・レイヴァくんが素晴らしいです。
実際にダウン症の彼が、プロの俳優として活動するのには、
いくたの苦労があったと推測されますが、
その天使のような微笑みに、映画を観た人は
みんなファンになってしまうはずです。それくらい
彼の笑顔はこの映画の重要なポイントになっています。
彼がドーナツを食べて、たったひとこと「サンキュー」という
シーンがあるのですが、そこに込められた複雑な心境を
見事に表現していますので、ここもお見逃しなく!
 
今日ご紹介した映画「チョコレートドーナツ」は、
■Denkikan
で、現在公開中です。
 
「チョコレートドーナツ」 オフィシャルサイト
 
-----
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓
 

「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、今週土曜日・6月21日から
公開される「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」です。
 
この映画は、FMKで毎月の生放送しています
スペシャルプログラム「月刊行定勲」でお馴染み、
熊本出身の行定勲監督の最新作です。
原作は、若い女性を中心に人気を集める作家、
西加奈子の小説「円卓」。
そして主演は、あの天才子役、
芦田愛菜ちゃんです。
 
行定監督をご存知ない熊本人は多分いないとは思いますが、
一応ここでオサライしておきましょう。
行定勲監督は、1998年、映画「OPEN HOUSE」で監督デビュー、
2001年の映画「GO」が日本アカデミー賞をはじめ
国内のほとんどの映画賞を独占。
2004年の「世界の中心で、愛をさけぶ」は、
興行収入85億円の大ヒットを飛ばし、
その年の実写映画ナンバーワン作品となりました。
その後は、多彩な作品を発表し、2010年の「パレード」では、
ベルリン映画祭で国際批評家連盟賞を受賞。
映画だけではなく、舞台の演出も手がけるなど
才能豊かな演出家として高い評価を得ています。
つまり、ヒットメーカーとしてだけでなく、
アーティスティックなジャンルの作品でも、
高い評価を得ている日本ではとても珍しいタイプの
映画監督です。その行定監督が、久しぶりに子供の世界を
描いた作品がこの「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」なのです。
 
愛菜ちゃん演じる主人公・こっこは、
大阪の狭い団地に8人家族で暮らす小学3年生。
優しい両親に祖父母、三つ子の姉に囲まれ、
幸せな毎日を送りながらも、孤独に憧れ、普通を嫌う、
アウトローな女の子です。
彼女の日課は、気になった言葉や初めて知ることを
ジャポニカ学習帳に書き留めることで、
その対象は眼帯をしてきたクラスメイトだったり、
人とはちょっと違うルーツを持つ子だったり、さまざまです。
待ちに待った夏休み、隣に住む仲良しの男の子が
おばあちゃんの家に行ってしまい、
一人で自由研究をすることになったこっこですが、
最大のピンチが訪れます!
 
愛菜ちゃんといえば、可愛らしくて、
どんな役でもこなしてしまうので、
“優等生”のイメージがありますが、
今回は今までに見たことのない姿を見せてくれます。
もともと兵庫県西宮市の出身ということもあって、
セリフ回しは実に自然です。
関西弁をペラペラとあやつり、口癖は、「うっさいぼけ!」。
 
表情も、可愛らしい笑顔だけではなくて、
ちょっとダークな腹黒さを感じるものだったり、
むすっと人をにらみつけたり。
人に媚びることなく自分に正直なこっこの姿は、
子供たちにはカッコよく映るでしょうが、
むしろ大人になった僕たちの方が、
忘れてしまった何かを思い出すようで、
胸をぎゅっと掴まれてしまいます。
 
こっこの両親役には、八嶋智人と羽野晶紀。
祖父母には、いしだあゆみと平幹二朗、
三つ子の姉を若手女優の青山美郷が
1人3役で熱演しているのも見ものです。
この1人3役のシーンは、あまりに自然にできているので、
特殊撮影と気がつかない人が多いそうです。
行定監督にインタビューしたあるタレントさんは、
「あれは双子を三人にしてるんでしょ?」と言ったとか・・・・・。
それくらい自然になってますのでお楽しみに!
 
この映画に出てくる子供たちは、大人が思い描いている
ような無垢で弱い子供たちではありません。
元気でパワフルで、差別や偏見なんていう大人が決めた
不自由な枠組みをバーンと飛び越えてくれるような
自由な子供たちなんです。
この映画のキャッチコピーは
「小学3年生を経験したすべての大人たちへ」です。
 
子供のころの、きらきらした記憶を思い出させてくれる、
ほんわり幸せになれる1本ですよ!
 
今日ご紹介した映画「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」は、
■TOHOシネマズ はません
で、今週土曜日、6月21日から公開されます。
 
「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」 オフィシャルサイト
 
-----
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓
 

春を背負って

毎週、わたくし松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています「キネマのススメ」。
今日ご紹介するのは、6月14日(土)公開の「春を背負って」。
初監督作品「剱岳 点の記」で日本アカデミー賞で最優秀監督賞を受賞した木村大作監督、待望の最新作がいよいよ公開です。
舞台は、標高3000メートルの立山連峰の山小屋。
父の死をきっかけに、金融トレーダーの仕事を捨て、父の残した山小屋を継ぐ決意をする主人公・長嶺亨。
山小屋を手伝う高澤愛や父の友人・ゴロさんに助けられながら、亨は新しい人生に向きあいはじめるのですが・・・・・・・・。
出演は、松山ケンイチ、蒼井優、壇ふみ、小林薫、豊川悦司などなど豪華キャスト。
雄大な自然の中で育まれる人間の優しさと心の成長を描いた家族の物語です。
 
20140610-1.jpg
 
今日は、この映画のキャンペーンのため熊本にいらっしゃった木村大作監督へのインタビューをお送りしました
 
この映画「春を背負って は、
 
TOHOシネマズ はません  
TOHOシネマズ 光の森  
TOHOシネマズ宇城 
シネプレックス 熊本  
イオンシネマ熊本
 
で、6月14日(土)公開です。
 
映画「春を背負って」 オフィシャルサイトhttp://haruseotte.jp/
 
20140610-2.jpg
 
20140610-3.jpg
 
20140610-4.jpg

-----

本日オンエアのこのコーナーのノーカット版インタビューをポッドキャストで配信中。
 
詳しくはここ↓
 
 
 

「超高速!参勤交代」

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、6月21日土曜日から公開される
「超高速!参勤交代」です。
去年の年末にお送りした「この映画を見逃すな!
2014映画界大予想大会」でこの映画のことを知って以来、
この映画を紹介する日が来るのを指折り数えて待っておりました。
今日は、特に熱を入れて、ご紹介したいと思います。
 
まず、この映画のタイトルが素晴らしいですよね。
「超高速!参勤交代」。
“参勤交代”が“超高速”とは、一体全体、
どういうことかと思っちゃいますよね。
まず、このタイトルだけで100点をあげたいです!
そもそも参勤交代とは、江戸時代、徳川幕府が全国の大名を
1年ごとに江戸に呼び寄せることです。
妻子は人質として江戸に住まなければならないうえに、
参勤交代の大名行列のための旅費や滞在費はすべて
大名もちでした。こうして大名に多額のお金を使わせることにより、
徳川幕府は謀反を防ぎ長く権力を保っていたんです。
つまり、徳川幕府の政権を揺るがせないための
巧妙なシステムだったということです。
 
さて、この映画の主人公は、
湯長谷(ゆながや)藩の藩主内藤政醇。
湯長谷藩は、現在の福島県いわき市のあたりに位置する小国です。
 
湯長谷藩は、時の将軍・徳川吉宗から
「ある疑い」をかけられ、突然の参勤交代を命じられます。
しかも普段なら準備も含めて半年はかかるところを
「5日以内の参勤」という無茶な条件付き。
この参勤交代をできなければ藩はお取りつぶしの大ピンチ!
弱小藩である湯長谷藩は、お金もなければ人もいない・・・。
政醇は知恵を絞ります。まず、連れて行くのは精鋭の7人だけ。
時間を短縮するために、近道である山の中を駆け抜けることに。
しかし、大きな宿場町や関所を通過する時には、
役人たちに大名行列の人数や装備をチェックされます。
果たして、湯長谷藩はどんな知恵で切り抜けるのでしょうか?
これ以上はネタバレになってしまうので、
あまり詳しくは語れないのですが、時代劇史上最も笑える手段で
ピンチを切り抜けてゆく道中は、まさに爆笑ものです。
 
設定は江戸時代ですが、笑えるロードムービーといった内容なので、
時代劇は難しそうと思う方にもおすすめ。
もちろん、時代劇としてのエンターテイメント性も満載です。
何より、原作は秀逸なオリジナル脚本を排出する城戸賞で、
審査員オール満点の評価を得たというもの!面白さはお墨付きです。
 
この映画、前半部分こそ、かなり笑いの部分が多いのですが、
中盤から後半にかけての盛り上がりがすごくて、
クライマックスは本当に「立派な時代劇」になっているからビックリです。
「超高速!参勤交代」というタイトルだけ聞いて、
ちょっと馬鹿にしている人が多いと思うんですよ。
映画を最後まで見ると、馬鹿にしていた自分が
恥ずかしくなるかもしれませんよ。
それくらい本格的な時代劇になっていくんです。
 
監督は、「釣りバカ日誌」シリーズや
「ゲゲゲの鬼太郎」実写版などを手がけた
ヒットメーカー本木克英。
主役お殿様役の佐々木蔵之介をはじめ、
深田恭子、西村雅彦、寺脇康文、六角精児など
キャストも個性的な演技派ぞろい。
 
この「超高速!参勤交代」を製作したのは松竹。
そう「男はつらいよ」や「釣りバカ日誌」など国民的な
喜劇映画を長く作ってきた老舗の映画会社です。
松竹の喜劇は、笑いの中にも、人間の悲しみや
苦しみなんかをさり気なく織り込んであるのが特徴。
この映画のなかでも農民たちや貧しいものたちの
苦労をさり気なく描いてある部分が、印象に残ります。
そういう描写がコメディの中にも光るものとして
感動を与えてくれるんです。

ここ数年「武士の家計簿」や「武士の献立」など、
チャンバラが中心でない笑えて泣ける時代劇を
作ってきた松竹映画。
その決定版ともいえる時代劇作品が
この「超高速!参勤交代」ではないでしょうか?
時代劇が好きな人、あまり時代劇を見ない人、若い人、
お年寄り、すべての観客が楽しめるエンターテイメントの
真髄のような作品です。
 
笑えてスカッとできて、誰もが楽しめる1本ですよ。
 
今日ご紹介した映画「超高速!参勤交代」は、
■TOHOシネマズ光の森
■TOHOシネマズはません
■シネプレックス熊本
■イオンシネマ熊本
で、6月21日土曜日から公開されます。
 
ここで「FMKMorningGlory」のリスナーの皆さんにも、
この映画の楽しさを体験していただこうと、
「超高速!参勤交代」の招待券をご用意しました。

抽選で10人の方にプレゼントします。
 
(宛先)
メール : glory@fmkumamoto.jp
FAX : 096-355-5200
 
(締め切り)
今日(6月3日)中です。
 
「超高速!参勤交代」オフィシャルサイト
http://www.cho-sankin.jp/
-----
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓
 

「マンデラ 自由への長い道」

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、現在公開中の
「マンデラ 自由への長い道」です。
 
昨年12月に惜しまれながら亡くなった、
元南アフリカ大統領のネルソン・マンデラ。
追悼式典での手話の同時通訳者が
まったくデタラメだったというトンデモ事件が起きて、
そのことばかりが大きく報道されてしまって、
日本のメディアでのマンデラさんの功績についての報道が
少なかったのがとても残念だったんですが、
南アフリカの人種隔離政策・アパルトヘイトの撤廃を唱え、
力を尽くした「20世紀を代表する英雄」と言っていい存在です。
 
これまで、2007年の「マンデラの名もなき看守」や
クリント・イーストウッド監督の2009年の映画
「インビクタス 負けざる者たち」など、彼を描いた映画は
いくつも作られています。
それだけ世界が注目するヒーローなんですね。
今日ご紹介する「マンデラ 自由への長い道」は、
マンデラ自身が映画化を直接託したという、
いわば“公式”の伝記映画です。
 
ネルソン・マンデラは、
南アフリカのトランスカイ黒人自治区で生まれ、
大学を卒業後、弁護士として活躍。
裁判での黒人の扱いの不平等をキッカケに、
反アパルトヘイトの運動に関わり始めると、
次第に武装闘争にのめりこみ、逮捕されてしまいます。
1964年、国家反逆罪で終身刑の判決を受け、
それから27年間もの間牢獄での生活を送ることになります。
1990年、71歳の時に釈放されると、白人との協議を重ね、
ついに翌1991年、アパルトヘイト撤廃を果たします・・・。
 
映画では、こうしたマンデラの政治活動を描く一方、
最初の結婚の失敗や、彼を支えた
2度目の妻・ウィニーとの愛、
若き日の武力闘争とテロ行為など、立派なだけではない
ありのままのマンデラの姿が描かれています。
 
例えば、最初の奥さんとの結婚生活が、
マンデラの浮気が原因で破綻する様子が色っぽい
ラブシーンを交えて描かれたり、ボクシングをする
マンデラのタフな一面が描かれたりします。
実は、マンデラはボクサーとしても、かなり強かったそうで、
逮捕され獄中生活を強いられなければ、
世界チャンピオンの可能性もあったという人も
いるぐらい強かったそうです。
マンデラを描いたこれまでの映画は、
最初から「聖人」のような悟りを開いた非暴力の人として
描かれることが多かったのですが、
この映画では、武力闘争で政府と戦っていた
言わば「熱い時代」のマンデラも登場してきます。
 
実はマンデラは、自らが神格化されたり美化されるのを嫌い、
映画でも彼が犯した過ちや欠点を描かれることを
強く希望していて、プロデューサーのアナント・シンは、
その思いを実現させるために
映画化には16年もの歳月をかけたそうです。
 
主役ネルソン・マンデラを演じるのは、
「パシフィック・リム」の鬼司令官役が大評判となった
イドリス・エルバ。
若いころのエネルギッシュなマンデラから、
大統領になる70代のマンデラまで見事に、
その変化を演じています。最初のシーンの頃は、
私たちが知る白髪のおじいちゃんのマンデラとは
あまりに違うので「似てないなぁ・・・・」と思いながら
見ていたんですが、歳を重ねるにつれ、どんどん
私達が知る「あのマンデラさん」になっていくんです。
このイドリス・エルバさんは、実際は40歳そこそこだと
いいますから、まさに映画ならではの奇跡的な演技ですね。
 
映画のエンディング・ロールでは、実際のマンデラの
若いころから晩年までの写真が数多く登場します。
そこで観客は、この映画の様々な場面が、
史実に忠実に再現されていることを知ることになります。
活動家として演説するマンデラ、刑務所で
強制労働させられるマンデラ、
開放されて民衆の喝采を浴びるマンデラ。
服装や背景にいたるまで、かなり細部にこだわって
再現されています。
27年間も投獄されながら、自分をそこに
追いやった勢力を恨むことなく、許すことができたからこそ、
マンデラが、本当の意味でアパルトヘイトを
終わらせることができた・・・・その史実の重みを
見事に表現した見事なエンドタイトルですので、
是非、席を立たないで最後まで御覧ください。
 
歴史の教科書では、「アパルトヘイトを終わらせた
偉大な人物。ノーベル平和賞受賞者。」とたった一行で
終わってしまうネルソン・マンデラの生涯。
そのドラマチックな人生をたった2時間少々で
体験できるというのは、まさにこれも映画ならではの
奇跡だと思います。
 
マンデラは世界中から尊敬される人ですが、
なぜ彼がそんなに人々の尊敬を集めるのか、
どんなことが素晴らしいのか、
その理由が解き明かされる1本です。
 
今日ご紹介した映画「マンデラ 自由への長い道」は、
■シネプレックス熊本
で、現在公開中です。
 
「マンデラ 自由への長い道」オフィシャルサイト
-----
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓
 
<前へ 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12