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キネマのススメ

「ザ・マスター」

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。

毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
今日は、今週土曜日・4月20日から公開される
「ザ・マスター」をご紹介しました。

人間の心を深く描き出す作品で、映画ファンから
常に注目を浴びるポール・トーマス・アンダーソン監督。
1970年生まれの監督は、1996年の「ハードエイト」で
長編映画監督デビュー。
翌年の「ブギーナイツ」がアカデミー賞3部門に
ノミネートされて以来、作品を発表するごとに、
毎回大きな映画賞を受賞するという
いわば「若き巨匠」というべき存在となっています。
彼が、前作の「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」から
5年ぶりに手掛けた監督最新作が、
今日ご紹介する映画「ザ・マスター」です。

今回の舞台は、第二次世界大戦直後のアメリカ。
元海兵隊員のフレディは、戦争中にはまったアルコール
依存症から抜け出せず、一般的な社会生活を
送れずにいました。そんな中、彼は「ザ・コーズ」という
新興宗教の教祖に出会い、弟子となります。
2人は急激に絆を深めていきますが、
やがて衝突するようになります・・・。

前作「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」は、人間を信用しない
主人公と、対立を深める牧師という2人の人間関係が
主軸でしたが、今回の作品では、心に凶暴性を秘めた
主人公フレディと、新興宗教の指導者である
マスター、そしてその妻という3人の関係性が中心となっています。
自分にないものを相手に見出すがゆえに、強烈に惹かれあい、
反発する2人の男。その関係に揺さぶりをかける妻・・・。

この緊張感あふれる心理ドラマが、
ポール・トーマス・アンダーソンならではの映像で描かれていきます。
デジタルでの撮影が主流となっている現在のハリウッドで、
非常にまれな「65ミリのフィルム撮影」という手法で制作された
映像は、かなり独特のものになっています。
1950年代の雰囲気を出すためにこの撮影方法を
採用したそうですが、21世紀に作られた新作映画なのに、
50年代のクラッシックなたたずまいを持った
映像に仕上がっています。この映像を体験するだけでも、
この映画を映画館でみる価値があるってものです。

主人公フレディを演じたのは、久しぶりの映画復帰となった
ホアキン・フェニックス。
彼と対立するマスター役を、オスカー俳優の
フィリップ・シーモア・ホフマン。
そして、鍵を握る妻役を「魔法にかけられて」の
エイミー・アダムスが演じていて、
それぞれ今年度のアカデミー賞で主演男優賞、
助演男優賞、助演女優賞にノミネートされています。

気楽にみられる娯楽作品ではありませんが、
名優たちの息詰まるような演技を堪能できる
見ごたえのある作品です。ぜひ、じっくりとご覧ください!

今日ご紹介した映画「ザ・マスター」は、
■Denkikan
で、今週土曜日・4月20日から公開されます。

「ザ・マスター」オフィシャルサイト
http://themastermovie.jp/

 

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「ジャンゴ 繋がれざる者」


毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。

今日ご紹介する映画は、現在公開中の
「ジャンゴ 繋がれざる者」。
クエンティン・タランティーノ監督による本格的なウエスタン映画です。
ウエスタン・・・・・西部劇といってもいろんな種類があります。
王道は、やはりジョン・フォード監督の作品。
世界中の映画監督に影響を与えました。
ところが今回の作品は、アメリカの王道西部劇でなく、
1960年代から70年代にかけてイタリアで大量生産された
西部劇、通称「マカロニ・ウエスタン」から大きな影響を受けた
作品になっています。

アメリカで作られた西部劇と違って、「マカロニ・ウエスタン」は、
激しいガン・ファイトの描写や登場人物の強烈なキャラクターもあって、
かなり濃い映画が多く、カルト的なファンも多いジャンルです。
映画オタクを自負するタランティーノ監督が長年撮りたかったのが、
この「マカロニ・ウエスタン」を現代に再生させることでした。

「ジャンゴ」というタイトルを聞いて、ピンと来た方は、
かなりの映画好きですね。「ジャンゴ」とは、
マカロニウェスタン名匠セルジオ・コルブッチ監督の映画に
登場するキャラクターの名前で、タランティーノが大ファンで
あることは有名です。
そんな思い入れたっぷりのキャラクターを、
タランティーノ流に作り上げたのが、今日ご紹介する映画
「ジャンゴ 繋がれざる者」なんです。

そのストーリーですが、舞台は、南北戦争直前のアメリカ南部。
奴隷だったジャンゴは、元歯科医の賞金稼ぎシュルツと出会い、
賞金稼ぎとしての手ほどきを受けながら、
相棒として働くようになります。

そんなある日、ジャンゴは生き別れになった妻が、
残忍な領主として名高いカルビンのもとにいることを知り、
妻を取り戻すための戦いに挑みます!

ジャンゴを演じるのは、「Ray/レイ」でオスカーを受賞した
ジェイミー・フォックス。
黒人俳優が西部劇の主役というのは、大きな驚きですよね。
そして相棒シュルツには、タランティーノの前作
「イングロリアス・バスターズ」で一躍注目を浴びた
クリストフ・ヴァルツが扮しています。
ちなみに、タランティーノはクリストフ・ヴァルツのことを
“俺の新たなミューズ”(笑) と呼んでいて、
今回のシュルツというキャラクターもあて書き。
その思い入れが実ってヴァルツは、今年度のアカデミー賞
助演男優賞で2度目の受賞を果たしています。
また、カルビン役には、なんとレオナルド・ディカプリオ。
自ら志願したという、レオ様の悪役っぷりにも注目ですよ。
当初、もっと年配の俳優を考えていたというタランティーノ監督に
ディカプリオが「自分がこの役をやりたい!」と猛烈アプローチ。
タランティーノはディカプリオに合わせてシナリオを書きなおしたそうです。
このレオ様の悪役ぶりが相当に迫力あって憎たらしいです。
ちょっと若いころのジャック・ニコルソンを思わせる怪演です。

長年マカロニウェスタンのファンだったタランティーノが、
満を持して作り上げた西部劇。
しかも、単なる真似事ではなく、
アメリカの歴史にも大胆に切り込んだ野心作です。

映画評論家的にも高い評価を受け、
エンターテイメントとしても1級品。
さらには、素晴らしい俳優たちの素晴らしい演技が
堪能できる作品。映画ファンでなくても、
いま映画をみるならこの1本と言い切れる傑作です!

今日ご紹介した映画「ジャンゴ 繋がれざる者」は、
■ TOHOシネマズ 光の森
■ TOHOシネマズ はません
■ TOHOシネマズ 宇城
■ シネプレックス熊本
■ ワーナー・マイカル・シネマズ熊本
で、現在公開中です。

「ジャンゴ 繋がれざる者」オフィシャルサイト
http://www.sonypictures.jp/movies/djangounchained/


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「バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!」

「FMK Morning Glory」
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
今日ご紹介する映画は、現在公開中の
「バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!」です。

春はブライダルシーズン。
リスナーの方にも、近々結婚式に出席するとか、
結婚の報告を受けたとか、実際に自分が結婚する、
という方も多いのではないでしょうか?
身近な人が結婚するのは、おめでたいことだけど、
内心では「ぶっちゃけ微妙・・・」
こんな複雑な気持ちになる人もいる訳です。

今日ご紹介する映画
「バチェロレッテ -あの子が結婚するなんて!-」は、
独身女性のそんな正直すぎる本音を描いたコメディ映画。
タイトルの「バチェロレッテ」とは、独身女性を意味していて、
最近北米で使われるようになった新しい言葉です。
男性の場合は、「バチェラー」、
女性の場合は「バチェロレッテ」です。

最近のアメリカ映画界は、この結婚式前夜の独身男女を
主人公にした映画がブームになっていて2009年の
「ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」や、
その女性版とも言える2011年の
「ブライズメイズ史上最悪のウエディングプラン」などが次々に大ヒット。
今回の作品もその流れにある作品ですが、女性監督と
いうこもあって、本音の描写が炸裂する快作となっています。

さて、ストーリーですが・・・、
レーガン、ケイティ、ジェナの3人は、
高校時代の同級生ベッキーの結婚式に出席するため、
ニューヨークで再会します。しかし彼女たちは、
一番モテないと思っていたベッキーに先を越されて大ショック。
結婚前夜のパーティーでもハメを外しすぎ、
なんと花嫁のドレスを破いてしまいます。
代わりのドレスを探しますが、特注サイズだったから大変!
果たしてベッキーは無事に結婚式を挙げられるのでしょうか・・・?

友達を素直に祝福できない独身女性・レーガンを演じるのは、
「スパイダーマン・シリーズ3部作」でおなじみの、
キルスティン・ダンスト。すべて完璧にこなしてきた
キャリア・ウーマンである彼女が、
唯一手に入れていないのが「結婚」。
複雑な女性心理を見事に演じています。

実はこの作品、もともとオフ・ブロードウェイで上演された
舞台が原作で、舞台の台本を書いた32歳の女性脚本家
レスリー・ヘッドランドが映画の脚本と監督を手掛けています。
しかも、アメリカではちょっと変わった公開方法がとられていて、
劇場公開に先駆けて、iTunesで本編を公開。
iTunes映画部門ランキングでは見事1位を獲得しているんです!

アメリカの女性、しかもオフ・ブロードウェイが原作なので、
かなり過激なところはありますが、
独身女性の揺れ動く心は万国共通。
禁断の女子会を覗き見る気分で、楽しんでください!
決してデートで見に行くのはおすすめしません。
映画の後が気まずくなりますよ。
女性同士は、みんなワイワイ見に行ってください。
男性の場合は女子の心理を研究するつもりで
一人で行ってください。

今日ご紹介した映画
「バチェロレッテ -あの子が結婚するなんて!-」は、
シネプレックス熊本で、現在公開中です。

オフィシャルサイト
「バチェロレッテ -あの子が結婚するなんて!-」
http://bachelorette.gaga.ne.jp/

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「シュガー・ラッシュ」

毎週火曜日にお送りしています「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
今日ご紹介するのは、現在、大ヒット公開中の
ディズニー・アニメーション「シュガー・ラッシュ」です。

リスナーの方の中にも、ゲームにはまったことがあるという方、
多いんじゃないでしょうか?
今日ご紹介する映画「シュガー・ラッシュ」は、
そんなゲームの世界を描いたアニメーションなんです!
昨年11月に全米で公開されるや大ヒット。
「ゲーム世界を舞台にした『トイ・ストーリー』だ」と評論家の絶賛を受け、
アニメーション界のアカデミー賞といわれるアニー賞で作品賞、
監督賞、脚本賞を含む5部門を独占するという快挙を達成しました。
日本でも先週末に公開され、映画興行成績ランキングの堂々1位を
獲得して大ヒット中です。

物語の舞台はゲームセンター。
昼間、ゲームキャラクターたちはプログラムされた役を演じていますが、
夜になるとセントラル・ステーションに戻り、一日の疲れを癒しています。
そんなキャラクターの一人、ラルフは人気ゲームの悪役ですが、
本当の願いはヒーローになることでした。
悪役の生活を我慢できなくなったラルフは、自分のゲームを飛び出し、
「シュガー・ラッシュ」というゲームの世界に迷い込んでしまいます。
そこでラルフはヴァネロペという少女と出会い、友情を深めていきます。

このゲームの世界には「掟」が存在します。
「“悪役”は、“ヒーロー”になれない」
「他のゲームへの、“無断進入”禁止」
「他のゲームで死ぬと、“二度と”復活できない」
「他のゲームへの、“アイテム持ち出し”禁止」
「この掟を破ったゲームは、人間によって“廃棄”される」。
「掟」を破ると、ゲームが故障したと見なされ、最悪、電気のプラグを
抜かれてキャラクターたちは消滅してしまいます。
物語は、ゲーム世界の存亡をかけた運命のレース「シュガー・ラッシュ」の日を
迎えることになるのですが・・・・

ラルフの同僚の悪役には、本物のゲームキャラクターたちが多数ゲスト出演!
例えば、「ストリート・ファイター」シリーズの悪役ザンギエフは、
ラルフの友人役で登場。そのほか、パックマン、マリオ、ソニックなど
おなじみのゲーム・キャラもたくさん出演しています。
このゲスト出演は、ゲームメーカーもバラバラのキャラが一堂に会す訳で、
権利関係の調整がたいへんだったろうなぁ・・・と大人の事情を考えたりして
しまいます。さすがはディズニーの作品ですね。
世界観の違ういろんなキャラクターが一本の映画に登場するということで、
80年代のドットの荒い」キャラが、フルCGの実写のようなハードなキャラクターと
同じ場面に登場するような「ありえないシーン」がいろいろ描かれていて、
ゲーム好きじゃなくても笑えるポイントがたくさんです。
アーケードゲームで育った世代にはとても懐かしい顔ぶればかりなので、
思わず映画の帰りにゲーセンに寄りたくなるかもしれません。

ほかにも、この「シュガー・ラッシュ」は日本製のゲームという設定なので、
キャラクターやアイテムに日本の女子高生や
ファッションをモチーフにしたものが登場します。
スタッフは、日本の女性ファッション誌やお菓子を大量に購入して、
映画の参考にしたそうですが、逆に日本製品の大ファンになってしまったとか・・・・。
ちなみに、スタッフの一番人気は、お菓子のポッキーだったそうです。

登場してくるキャラクターが、どれもかわいいので、「子ども向きの作品」と
思われそうなのですが、脚本が実に見事に練り上げられていて、
細かくはられていた伏線が、クライマックスでひとつの大きな盛り上がりに
つながっていくあたりは、さすが、アニー賞5部門受賞作品のクオリティです。
親子で見るのはもちろん、大人だけでも、
デート・ムービーとしても満点の完成度だと思います。

さらに、同時上映の短編アニメーション「紙ひこうき」は、先月発表された
「第85回アカデミー賞」の短編アニメーション賞を受賞しています!
この短編が、1本の長編映画なみの高いクオリティの作品。
おまけで上映されるとは思えないお得感ですよ。
こちらもぜひ注目してください。

今日ご紹介した映画「シュガー・ラッシュ」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本 
■ワーナー・マイカル・シネマズ熊本
で、現在公開中です。

それでは、この映画「シュガー・ラッシュ」の中で使われる、
この曲をお送りしましょう!

「シュガー・ラッシュ」オフィシャルサイト
http://www.disney.co.jp/sugar-rush

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ボクたちの交換日記

毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています「キネマのススメ」。
今日ご紹介するのは、3月23日(土)から公開の「ボクたちの交換日記」。


結成12年のお笑いコンビ「房総スイマーズ」の田中と甲本。一向に売れる気配のない状況を打破するために甲本が発案したのは、「交換日記」でした。交換日記はやがてお互いの本音をぶつけあうことになり、全てをかけたお笑いコンテストに挑むことになるのですが・・・・・・。


人気放送作家・鈴木おさむの原作を完全映画化。主演のお笑いコンビを、伊藤淳史と小出恵介が、2人を支える女性たちを長澤まさみ、木村文乃が演じています。
今回は、脚本・監督をつとめた内村光良監督にお話をうかがいました。 

「ボクたちの交換日記」 オフィシャルサイト http://koukan-nikki.jp/ 

「オズ はじまりの戦い」

「FMK Morning Glory」毎週火曜日にお送りしています「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
今日ご紹介するのは、現在公開中の「オズ はじまりの戦い」です。

子供のころ、映画や童話などで「オズの魔法使い」を見たことがある、
読んだことがある、という方も多いんじゃないでしょうか?
「オズの魔法使い」は、アメリカのカンザスに住む少女ドロシーが
竜巻で魔法の国に飛ばされ、大冒険をするというものですよ。
原作小説は1900年にライマン・フランク・ボームが発表したもので、
何度も映像化されています。
ハリウッド映画では、1939年のジュディ・ガーランド主演の「オズの魔法使」が
ファンタジー映画の古典として有名です。

今日ご紹介する映画「オズ はじまりの戦い」は、
その「オズの魔法使い」がどうやって誕生したのかというお話を、
「スパイダーマン3部作」のサム・ライミ監督が描いたものなんです。

さて、そのストーリーですが・・・。
サーカスの冴えないマジシャン・オスカーは、ある日竜巻に飛ばされて
魔法の国に迷い込んでしまいます。
伝説の偉大な魔法使いと勘違いされたオスカーは、
国を支配する邪悪な魔女を倒してほしいと頼まれ、
財宝と名声を得ることと引き換えに、
邪悪な魔女を倒す冒険の旅に出ることになります。

冒険ファンタジーもの、とくればやはり期待したいのが、映像の美しさですよね!
この作品では「アバター」や「アリス・イン・ワンダーランド」のスタッフが
製作やデザイナーを担当。
目の覚めるような美しい魔法の国の中を、「スパイダーマン」のように
縦横無尽にカメラが動き回り、まるでアトラクションのような映像体験が楽しめます。
これはやはり、映画館の大きなスクリーンで体験していただきたいですね。
しかも、スタッフは、1939年版の「オズの魔法使」へのリスペクトを
映像で随所に表現しています。
冒頭のシーンをモノクロ映像で描いているのも1939年版と同じですし、
エメラルド・シティの美しいデザインや、登場してくる魔女のキャラクターなどは,、
1939年版を見ている方なら「なるほど!」と思うことでしょう。

主演は、「スパイダーマン3部作」でおなじみのジェームズ・フランコ。
ちょっと軽いプレイボーイぶりがはまっていて、いい感じです。
サム・ライミ監督とも4作目のコンビということで息もぴったり。
まるで、ジョニー・デップとティム・バートン監督のように
今後もコンビ作品が出てきそうですね。
全米で公開され1週で77億円の興行成績をあげ、大ヒット中のこの作品。
すでに続編の話も出ているようです。「スパイダーマン」のように、
サム・ライミ監督の新たなヒット・シリーズになりそうな予感がします。

まるで「飛び出す絵本」のようなこの映画。
空飛ぶ子ザルや生きている陶器の人形など可愛いキャラクターもたくさん登場。
ファミリーで見るのも楽しいですし、ホワイトデーのデートにも、おすすめですよ♪


また、男性の視点からみると、その日ぐらしで浮ついた生活をしていた男が、
ある「使命」に目覚めてゆく姿を描く一種の成長物語として見ることもできます。
こういう映画にあまり興味のない男性にこそ、見てほしい1本かもしれません。

今日ご紹介した映画「オズ はじまりの戦い」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
■ワーナー・マイカル・シネマズ熊本
で、現在公開中です。

オズ はじまりの戦い」オフィシャルサイト
http://www.disney.co.jp/movies/oz-hajimari

 

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「フライト」

「FMK Morning Glory」毎週火曜日にお送りしています「キネマのススメ」。
毎週、(わたくし)松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
今日ご紹介するのは、現在公開中の「フライト」です。

この映画、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「フォレスト・ガンプ/一期一会」で
知られるロバート・ゼメキス監督の、12年ぶりとなる実写作品として話題です。
ここ十年ほどは、CGを使った3D作品を監督していたゼメキス監督ですが、
今回はシナリオに惚れ込んで実写映画監督への復帰を決断しました。
「フライト」というタイトルから想像される通り、この映画の題材は飛行機。
ですが、その中身は一筋縄ではいきません。

主人公ウィトカーは、飛行機のパイロット。機長です。
あるとき、彼の操縦する飛行機が、高度3万フィートを航行中
突然エンジントラブルを起こします。
とっさの判断から、ウィトカーは飛行機を緊急着陸させることを決断します。

映画の冒頭30分で起こるこの航空事故シーンは、
それだけでも普通の映画のクライマックスに匹敵する迫力です。
高所恐怖症でなくても、
かなりムズムズしてくるようなスリリングなシーンになっています。
この奇跡的なシーンは、迫力があってドキドキしますが、
本当に手に汗握るのはその後!
映画の本筋はここから始まるっていうのが、この映画の面白さなんです。

その後の調査で、ウィトカー機長の血液中から
アルコールが検出されてしまいます。飲酒疑惑をかけられた彼は、
奇跡のヒーローになるのか、それとも犯罪者として裁かれるのか・・・。

状況的には主人公のウィトカーを応援したいところなんですが、
このウィトカーが、結構わけありの人物。
人間としての弱さも持った光と影の部分のあるキャラクターなんです。
果たして彼のことを信じていいのか?真実はどこにあるのか?
心に深い闇を抱える主人公の姿を通して、
ロバート・ゼメキス監督は、観客の僕たちの感情を様々に揺さぶってきます。
映画がどこに着地するのかわからないスリリングな展開は、
さすが巨匠の手腕です。

主人公ウィトカーを演じるのが、、この「キネマのススメ」では、
常連さんともいえる名優デンゼル・ワシントン。
Gloryスタッフの中では「デンゼル兄貴」とよばれ、
「デンゼル兄貴の映画にはずれなし」とも言われています。
ボクサー役をやるときはハードなトレーニングをやったりするというくらいに、
役作りに時間をかけることで有名な彼ですが、今回はパイロット役ということで、
実際にパイロットが訓練するフライトシュミレーターで
何十時間も飛行訓練を積んで撮影に望んだそうです。
デンゼル兄貴いわく「私は、まだ演技というものがよくわかっていない。
だから毎日努力するんだ。」。かっこいいですねぇ・・・・!

先日のアカデミー賞でも、この「フライト」の演技で
主演男優賞にノミネートされていましたが、
やはり見ごたえのある演技を見せています。

予告編だけをみて単なる「航空パニックもの」だと思っているあなた。
これは、実に骨太なドラマを見たい方にお勧めの一本なんです。
デンゼル兄貴の素晴らしい演技を堪能できる作品です。

今日ご紹介した映画「フライト」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
■ワーナー・マイカル・シネマズ熊本
で、現在公開中です。

「フライト」オフィシャルサイト
http://www.flight-movie.jp/

 

 

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「横道世之介」

「FMK Morning Glory」
毎週火曜日にお送りしています「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。

今日ご紹介するのは、現在公開中の
「横道世之介」です。

この作品は、九州・長崎から東京に進学してきた
青年・横道世之介の何気ない日常を描いた、青春ドラマ。
原作は、「悪人」や「パレード」の吉田修一の同名小説です。

新聞小説として発表された際、地方から東京に
出て行った若者の青春小説ということで
夏目漱石の「三四郎」現代版とも評された傑作小説です。

「横道世之介」って、
ありそうだけどちょっと変わってる名前だと思いませんか?
世之介のキャラクターも、まさにそんな感じ。
人なつこくて、ちょっと不器用で空気読めなくて、
びっくりするほどお人よし。
思い返せば、「学生時代、あんなやついたなぁ」と
思うようなほんわかとした存在感だけど、
何だか忘れられない・・・。
いわば“ゆるキャラ”のような、
誰からも愛される、そんな人物なんです。

この世之介を演じるのは、
熊本出身の人気若手俳優・高良健吾。
高良くんといえば、「軽蔑」や「白夜行」など、
わりと陰のある人物を演じることが多かったですよね。

正反対ともいえるこの世之介役ですが、
意外なほどはまっていて、新たな魅力を見せてくれます。
世之介のガールフレンド役には、「蛇にピアス」でも共演した
吉高由里子。
こちらもぶっ飛んだお嬢様役を好演しています。

舞台となるのは、バブル真っ只中の1987年と
その16年後の2003年。
この時代の描き方が、この映画の見所のひとつになっていいます。
普通は字幕で「1987年」とか簡単に表現してしまいそうな
時代描写を実に丁寧に描いているんです。

例えば、「斉藤由貴のアクシアの看板」や
「グリコのキスミントの発売イベント」などなど。
さらには音楽も80年代の名曲をたっぷりと使っています。
携帯電話がなかった時代に友達との付き合いが
どんなものだったのか?
「ああ、こんなだったなぁ・・・」と思う人も多いでしょう。
(連絡がとれないと、アパートに直接行くような、
              人間関係は、今はあまりないかも・・・・・)

監督は、「キツツキと雨」で東京国際映画賞
「審査員特別賞」を受賞した沖田修一。
脚本を担当したのは、新進気鋭の劇団
「五反田団」の前田司郎。
なんと沖田監督の脚本の前田さんは、中学・高校の同級生。
学生時代は「アカデミー部」としいう自主制作のサークルを
立ち上げ活動していたそうです。ちなみに当時作った
作品のタイトルは「地底人の謎」だそうです。
まさに、この「横道世之介」で描かれるような
友情関係が制作現場でも築かれていたようです。

ものすごい事件が起きるわけでもない、
普通の学生たちの日常生活。
でも、その何気ない日常の輝きが「いいなぁ~」と
感じさせてくれる映画です。
この時代に青春時代を過ごした人は、
映画の細部まで目を凝らしてみると、
懐かしくてたまらない気分になることでしょう。
当時を知らない人も、
こんな友だちがいればいいなぁ・・・と思うことでしょう。
青春映画の傑作です。

今日ご紹介した映画「横道世之介」は、
■シネプレックス熊本
■ワーナー・マイカル・シネマズ熊本
で、現在公開中です。

「横道世之介」オフィシャルサイト
http://yonosuke-movie.com/

 

 

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「ダイ・ハード/ラスト・デイ」

「FMK Morning Glory」
毎週火曜日にお送りしています「キネマのススメ」。

毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
今日ご紹介するのは、現在公開中の
「ダイ・ハード/ラスト・デイ」です。

「ダイ・ハード」といえば、ブルース・ウィリスを大スターにした、
アクション映画ですね!そのシリーズ最新作が、
今日ご紹介する「ダイ・ハード/ラスト・デイ」です。

1作目の「ダイ・ハード」が製作されたのが1988年。
25年前のことです。
この25年間で5作の「ダイ・ハード」が作られてます。

1作目「ダイ・ハード」は、ロスアンジェルスのビル占拠事件。
2作目「ダイ・ハード2」は、ダレス国際空港でのテロ事件。
3作目「ダイ・ハード3」は、ニューヨークでの爆弾事件。
4作目「ダイ・ハード4.0」は、全米を襲うサイバーテロ事件。

「ダイ・ハード」の主役ジョン・マクレーン刑事といえば、
いつも大事件に巻き込まれる世界で最もツイてない刑事。
毎回「なんで俺が・・・・ついてないぜ・・・・」と文句をいいながらも、
事件解決のために、泥まみれ、汗まみれ、油まみれになりながら
大活躍するのが毎回のお約束です。

これまで、アメリカ本土でさまざま災難にあってきた
マクレーンですが、今回5作目の舞台はなんとロシアです!

警察沙汰のトラブルを起こした息子の身柄を引き取りに、
モスクワに降り立ったマクレーンは、
到着早々テロ事件に巻き込まれてしまいます。

さらに大物政治家や大富豪などが暗躍する巨大な陰謀が発覚。
息子のジャックとともに、陰謀を壊滅するため奮闘します。

ダイ・ハードの魅力といえば、「ツイてない」とぼやきながらも、
体を張って見せてくれるタフなアクションぶり。
今回も、撮影に78日間を費やしたという
大規模なカーチェイスをはじめ、マシンガンや
ショットガンによる応戦など、これまで以上に
派手なアクションは、迫力満点です!

また、今回見どころの1つなのが、息子ジャックとのコンビ。
愚痴を言いつつ、敵を相手にマシンガンを撃ったり、
高層ビルから飛び降りたり、絶妙な親子ぶりで楽しませてくれます。
ちなみに、ジャックを演じるジェイ・コートニーは、
先日ご紹介した映画「アウトロー」にも出演している、
注目の若手俳優。
ぜひ、今のうちにチェックしておいてくださいね!

「ダイ・ハード」 という言葉には「頑固者」、
「保守主義者」、「最後まで抵抗する者」、
「なかなか死なない者(不死身)」といった意味があるそうです。

今日ご紹介した映画「ダイ・ハード/ラスト・デイ」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
■ワーナー・マイカル・シネマズ熊本
で、現在公開中です。

「ダイ・ハード/ラスト・デイ」オフィシャルサイト 
http://www.foxmovies.jp/diehard-lastday/

          

 

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「ゼロ・ダーク・サーティ」

「FMK Morning Glory」
毎週火曜日にお送りしています「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
今日は、今週金曜日・2月15日から公開される
「ゼロ・ダーク・サーティ」をご紹介しました。

この映画「ゼロ・ダーク・サーティ」は、「ハート・ロッカー」で
第82回アカデミー賞作品賞を獲得した、
キャスリーン・ビグロー監督の最新作です。
前作では、イラク戦争中のバグダッドを舞台に、死と隣り合わせにある
アメリカ軍兵士達の日常を描いていましたが、
今回の題材は、2011年5月に実行された、
オサマ・ビンラディンの捕獲作戦と暗殺。
世界中を駆け巡ったこの衝撃的なニュースの裏側を、
今回もリアリティあふれる演出で描き出しています。

ビンラディンの捕獲作戦という大きなミッションとくれば、
選び抜かれた男たちの物語をイメージしますが、
なんと物語の主人公は若い女性。
彼女は20代ながらテロリストの追跡が専門のCIAの女性分析官で、
パキスタン支局から派遣されてきます。
最初は、ビンラディンの手掛かりさえつかめずにいた彼女ですが、
あることをきっかけに隠れ家と思われる場所を発見!
しかし、周りは誰もそれを信じません。
果たして作戦は実行されるのでしょうか・・・?

若い女性が、誰も突き止められなかった
ビンラディンの居場所を発見したなんて
ちょっと信じられない話ですが、この映画、
脚本家のマーク・ボールが、実際に事件に関わった人たちへ
行ったインタビューをまとめて製作されていて、
かなりノンフィクションに近いものになっているんだとか。
それだけに、映画というよりも
ドキュメンタリーを見ているような臨場感です。

苦労して入手した情報を組みあわせながら、
狙うターゲットに近づいていくプロセスは、
まるでミステリー映画の犯人探しのような感覚です。
普段なら絶対に見ることのできない
CIAの裏側が細部にわたって描写されているため、
アメリカ国内では、大きな賛否を呼びました。

この映画の製作が発表された当時は、
大統領選挙の前だったので、
「オバマ大統領再選のためのプロパガンダ映画だ!」と
非難を浴びたそうなのですが、実際に作品を観てみると、
単純に「アメリカ万歳」型の映画ではないことがわかります。

特に映画の冒頭に登場するCIAによる拷問のシーンは、
アメリカが「正義」の名のもとに
かなり残酷な行為も行っていたことを明らかにしています。
(「水責め」(ウォーター・ボーディング)とは、
横たわった状態で顔に濡れタオルを置かれ、
その上から大量の水をかけられるという恐ろしい拷問です。)

「テロ」への恐怖・・・・
そしてそれと戦う「国家の正義」とは何なのか?
複雑な政治状況が絡んだ中で、
主人公たちCIA局員は何を考え、どう行動していったのか?
クライマックスまで一瞬もスクリーンから目が離せません。
これほどのハードな映画を作ったのは、
あの美しい女性監督とは・・・・・。
そこいらのひ弱な男は太刀打ちできない
「骨太な映画監督」といえるかもしれません。
才能と美貌を兼ね備えるなんて、すごい人ですね。

ちなみに、タイトルの「ゼロ・ダーク・サーティ」とは、
アメリカの軍事用語で「深夜0時30分」を指す言葉で、
ビンラディン捕獲作戦の決行時間のこと。
世界的なミッションの全貌を、ぜひスクリーンで体験してください!

今日ご紹介した映画「ゼロ・ダーク・サーティ」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
で、今週金曜日・2月15日から公開されます。

「ゼロ・ダーク・サーティ」
オフィシャルサイト http://zdt.gaga.ne.jp/

 

                   

 

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